はじめに
こんにちは。株式会社クリーク・アンド・リバー社HIGH-FIVE編集部です。今回は、ゲーム業界エージェントである小山の転職支援ストーリーです。
過去のご支援者から入社後数カ月での相談・・・2度目のご支援を開始
今回支援された方はどんな課題を持っていたのでしょうか?
今回ご支援させていただいたAさんは、実は2回目の転職支援です。 前職への入社の際もご支援をさせていただいたのですが、その企業の社風が合わないと感じており、ご入社後数カ月のタイミングでご相談を受けていました。
ご入社された後もコミュニケーションを続けるのですね。
はい、入社直後は環境に慣れるのも大変ですし入社前後のイメージギャップが出やすい時期ですので、弊社では入社後もフォローアップを続けていて、関係が続くことがほとんどです。Aさんについてもその流れから上記のご相談をいただいていました。
入社支援した企業での悩みを相談されたときは、どんな気持ちでしたか?
正直なところ、やはり紹介をしてご縁を生み出すお手伝いをした立場なので悩みを聞いたときは申し訳ない気持ちになりました。人材紹介ビジネスは「入社者が早期離職すると一定割合の成功報酬額を返金する」という契約になっている会社が多くて、その返金対象期間まではフォローを続ける、という会社も多いと思います。
Aさんの場合は、すでに返金対象期間は過ぎていたものの、ご本人のキャリアに傷をつけてしまったかもしれないと思い「できることはすべてしよう」と思ってコミュニケーションを続けました。丁寧に話を聞くと、会社とのミスマッチというよりかは現在参画しているプロジェクトの方向性に対する不安から、衝動的に転職をしたい気持ちが大きくなっているのではないか、との結論に至りました。
そこで、ご本人には以下の2つの道をご提案し、共に取り組んでいくことにしました。
①社内でのプロジェクト異動の提案
②大規模のゲームメーカーでなく、中小規模企業のディベロッパーへの転職活動を提案
前述した通り、衝動的に転職を考えていると感じたので、社内でプロジェクト異動ができないか、掛け合ってみるように勧めました。結果、異動は早い段階で実現したのですが、会社全体のドライな社風が合わないという思いは消えなかったんです。ここは自分のエージェントとしての過去のご提案を反省し、徐々に転職活動を本格化させていく動きにシフトしました。
次の企業の選択肢として、大手メーカーではなく実際に開発を行っているディベロッパーで社員数がそこまで多くない中小規模のゲーム会社を勧めました。そのほうが社員間のコミュニケーションも密にでき、Aさんの志向と合うと考えたからです。

面接がおわるごとに転職軸を確認。すり合わせを丁寧にしてミスマッチをさせない
2度目の転職支援、どのように進めていったのですか?
まず結果からお話しすると、2回目のご支援は内定獲得に至るまでに半年くらいの中期間の転職活動となりました。
前回のご支援から短期間での転職になってしまった責任を感じていましたし、Aさんも「次こそは良い転職を」という気持ちもあり、前回以上に深くコミュニケーションを取っていました。
軸を絞ったうえで、何社かの選考を進め、面接へ進んだ企業があると面接対策もしっかりと行いましたし、面接後にはほとんど直接お会いして感想をお聞きしたり、細かい事項をすり合わせしていくことを繰り返していきました。結果、東京港区の企業にゲーム開発プロジェクトマネージャー(PM)として正社員での内定を獲得することができました。
内定獲得までのご支援で、今回特に意識していたことはありますか?
大事にしていたのは、面接ごとに「ミスマッチが起きていないか」と「今回の転職軸がその企業でかなえられそうか」の確認です。一般的に、良い面接ができた後は志望度が上がりやすいです。それは良いことなのですが、そこで一歩下がって「今回の転職活動軸が、この会社でかなえられる?」ということを繰り返し確認し、丁寧にすり合わせていきました。
なぜ同じ方に対して2度の支援ができたと思いますか?普通であれば「今度は別のエージェントに頼もう」と思うような気もします。
相談しやすい関係が築けていたからかなと思います。2回目の支援をすることになったのも、ランチを久しぶりにしたのがきっかけでした。私は普段からあまり上から目線でのアドバイスはせずに寄り添ってお話を聞くということを心掛けていて、そこで「ちょっと不安に感じている」という話が出たんです。
そういう話が出ると「じゃあ転職活動しましょう!」となりがちですが、そうではなく、まずは現職で異動の掛け合いを、それでも変わらなかったら転職を検討しましょうと、順を追って寄り添ったお話をしたことで、信頼いただけたのではないかなと思っています。
入社後もコミュニケーションを取るのは「生涯」パートナーとして伴走したいから
今回のエピソードで、入社支援後もコミュニケーションを取る、というお話が意外でした。入社後もやり取りを続ける大きな理由はなんですか?
もちろん、先ほどお話したように「返金対象となる早期離職を防ぐ」という営業的な視点もあります。でもそれ以上に、せっかくご縁があって入った会社でのミスマッチはご本人も企業側にとっても不幸ですよね。それは防ぎたい。例えば「入社前に聞いていることと違うことがあった」ということがあれば、その内容によっては間に入って調整をしたり、お話の場を設けるようなこともします。
入社後にエージェントがそういった悩みを企業にお話しすることもあるんですね。
そうですね。僕たちは「クリエイターの生涯価値の向上」をミッションとしています。入社支援したら「はいおわり。さようなら。」ということはしません。支援した方が継続して活躍できるようになんでも取り組んでいます。壮大な表現になってしまいますが「生涯パートナー」としてお付き合いを続けたいと思っています。
また、ゲーム業界では、多くの職種の募集が継続的に出ていることも多いので、ご支援した方から社内の状況を聞いて次の採用支援に繋げる、というのもあります。チームの雰囲気やプロジェクトの状況を把握したうえで、候補者を見つける動きができればマッチング度も高まるからです。
あとはシンプルに、ご支援した方がその会社でご活躍されている話を聞いたり、出世したりすると嬉しいですよね。自分の仕事へのモチベーションアップにも繋がるんです。

エージェントからヒトコト
最後にAさんのご支援の中で特に印象に残っていることはありますか?
2度目の内定の時、一緒にランチをご一緒させていただきました。その時に「やっぱり小山さんにお願いして良かった」と仰っていただいたことです。クリエイターは転職回数が他の職種よりも多いといわれますが、それでも人生に何度かだけのもの。その重要な決断のタイミングにいつもご相談をいただけるのは嬉しいです。
転職を検討されていたAさんのお知り合いを複数人ご紹介していただくこともあります。これまでの取り組みを信頼いただいてのご紹介だと思っていますので「期待を裏切らないようにがんばろう」って思います。
本日はありがとうございました!