『評価されるポートフォリオ』のポイントとは? クリエイター転職のプロが徹底解説

はじめに
クリエイターの転職活動に必ずついて回るのが「ポートフォリオ」。特にデザイナーにとって、自分の持っているスキルや今までの実績をわかりやすく伝えるための重要な資料です。
ところで。
あなたのそのポートフォリオ、本当にわかりやすいですか……?(ジッ……)
そもそも採用担当にとっての「わかりやすい」とはなんぞや……
もし、自分の魅力が確実にわかりやすく伝わりそうなポートフォリオを作ることができたら、より自信をもって転職活動できそうですよね!
そこで今回は、クリエイターの採用において実際に採用担当が見ているポイントおよびそれに沿った評価されるポートフォリオの作り方をHIGH-FIVE転職エージェントの川原に教えてもらいました。


今回教えてくれた転職エージェント:川原 祥平
全ての基本は「読み手の立場を考える」こと
こんにちは、HIGH-FIVE転職エージェントの川原です。
書類選考の過程で関わってくるのは主に人事担当者と現場担当者ですが、人事はあくまで窓口。実際にポートフォリオを詳しく見るのは現場です。それを踏まえて、まず避けておきたいのが以下の2点です。
・容量が重たすぎるもの
・データ以外の提出方法(紙やファイルの郵送)
現場担当者は、本業と並行しながら空いた時間に応募書類を見ています。たとえ本業の手が空いていたとしても、まず書類のダウンロードに5分、開くのに5分……というのは煩わしく感じてしまいますよね。直接合否に関わるポイントではないものの、読み手の立場を考える意識は持っておきましょう。
また最近はほぼないとは思いますが、郵送でいきなり送り付けるのもNGです。企業側が指定した形式で提出するようにしましょう。なお、面接で印刷したものを見せながらお話するのはOKです。
ポートフォリオ自体も「作品」と意識する
書式についても、読み手を意識しながら作ることが大切です。今まで作ってきたものを単に貼り付けるだけのポートフォリオは避けたほうが吉。なぜなら、成果物に対してあなたがどう関わってきたのかがわかりづらいからです。
映像のクリエイターも自分のポートフォリオをテンポよく見てもらうため、複数の映像を1つの作品としてまとめ、編集します。WEBであってもポートフォリオは1つの作品として意識し、起承転結でまとめると良いですね。
ポートフォリオ作成が上手な方は、ご自身のキャリアに沿って流れを構成している方が多いです。例えばUIUXデザイナーであれば、成果物を時系列に並べつつ、青のアイコンは制作会社時代、赤のアイコンは事業会社時代…と色分けするなどですね。
さらに、デザインに対してあなたは何の役割を担ったのかもテキストで記載するようにしましょう。一言にデザイン担当といっても、例えばコーディングまで担当したのか、ワイヤーだけつくって外部業者に出しディレクションをしたのか、制作期間はどれくらいで、なぜこのようなデザインにしたのか、などが自分の言葉で書かれていると、その人の具体的な仕事ぶりが想像しやすくなります。
成果物の「その先」まで
また忘れずに必ず記載してほしいのは、このデザインをした「結果」です。Before/Afterの形で書かれているとよりわかりやすいですね。売上が伸びた・滞在時間が伸びた・アクセスや資料請求が増えたなど、特に事業会社に行きたい場合は必須と思っていただいたほうが良いです。
もし受託のお仕事で詳細な結果数値までは開示されなかったとしても、わかる範囲で良いのでできるだけ記載しましょう。「受託のためエンドユーザーの話までは聞けていませんが、先方担当者に〇〇の点で評価いただきました」と書いてあるだけでも、デザイン完成のその先まで意識していることが伝わりますよね。
なお、当たり前のことではありますが、情報解禁前の成果物を許可なくポートフォリオに載せることは絶対にしないようにしてください。もちろん、ボツ案の掲載もNGです。どうしてもメインでアピールしたいご経験が解禁前の成果物にひもづく場合は、我々エージェントにご相談いただければ、伝え方のアドバイスもできますし、詳細を伏せながら応募先企業に推薦することも可能です。こういったご相談はもちろん無料ですので、うまく使ってほしいと思います。
ほんの少しの工夫で差がつけられる
僕たちエージェントは、デザインの詳しいノウハウやテクニックの知識などは本職のデザイナーさんたちに敵いません。ですが、クリエイター転職のプロとして「採用企業にアピールできているか否か」はわかります。
ポートフォリオは、クリエイターの転職活動において一番最初に見られる大切な書類であるにも関わらず、あまり手をかけられていない現状があると感じています。ポートフォリオでうまく魅力を伝えられていないがために、書類選考に通らない例を実際に見てきています。
多くの人が成果物をただ貼り付けて提出してしまいがちなポートフォリオだからこそ、そこに気を付けるだけでも「お!」と思ってもらいやすくなります。デザイナー・クリエイターとしての力をアピールしたいわけですから、ポートフォリオ自体もデザインするつもりで作成しましょう。
まとめ
評価されるポートフォリオ、作れそうな気がしてきましたか?これから新しく作成する方も、今まで使っていたポートフォリオを手直しする方も、ぜひ上記の視点をもって作成してみてくださいね。
ちなみにHIGH-FIVEの転職エージェントでは、転職支援の一環としてポートフォリオの添削・制作支援も行っています。本記事でもご紹介したように、各エージェントが現場の採用担当者の求めるポイントを熟知しているため、”選考を通過しやすいポートフォリオ”の制作を支援することが可能です。
もちろんご相談はすべて無料なので、プロの視点で添削してほしい!という方はぜひ気軽にご相談してみてくださいね。お待ちしています!
この記事を書いた人


HIGH-FIVE編集部
