ただ言われた通りデザインをアウトプットする仕事じゃない。数字と成果にこだわるラクスのWebデザイナーに必要な要素とは?

公開日:2024/09/18

変更日:2024/09/18

ITサービスで企業の成長を継続的に支援します」をミッションに、企業の成長を支援するクラウドサービスを提供する株式会社ラクス。「楽楽精算」「楽楽明細」といえば、あのおなじみのTVCMを思い浮かべる方も少なくないのではないでしょうか。

今回はそんな「楽楽シリーズ」をはじめとする自社サービスのプロモーションの他、コーポレートサイトなど会社全体のデザインを担当するクリエイティブ開発部のデザイナー2名にインタビュー。デザイナー採用を担当する人事の方にも参加いただき、ラクスにおけるデザイナーのお仕事について伺いました。

■PROFILE(敬称略)
クリエイティブ開発部  砂川莉穂(写真中央)
クリエイティブ開発部  吉田紗也香(写真左)
経営管理本部人財採用部 古立純一(写真右)
経営管理本部人財採用部 加藤穂乃香(インタビューのみ)

背景は法改正やインボイス制度施行によるデザイン案件増

――――――それでは、まずラクスの会社紹介をお願いします。

加藤さん(人事担当)
当社は企業の業務効率化やDXを推進するプロダクトを開発・展開しており、今年で24期目を迎えます。数年前までは中小企業がメインターゲットでしたが、最近ありがたいことにエンタープライズ企業からもお引き合いいただくことが多くなってきました。

具体的なサービスとしては、バックオフィス向け・フロントオフィス向けで大きく2つに分かれています。皆さんがよく目や耳にされているような楽楽精算、楽楽販売などの「楽楽〇〇」シリーズは、一般企業の管理部門の方々に使っていただくバックオフィス向けのサービスです。一方フロントオフィス向けとしては、営業やマーケティングの方々が使われるようなメールを取り扱うサービスを提供しています。

―――――クリエイティブ開発部における募集概要について教えて下さい。

古立さん(人事担当)
私が採用を担当しているクリエイティブ開発部は、以前はマーケティング統括部に紐づく「クリエイティブ課」でしたが、今年の4月から部として25名の組織に変わりました。

採用強化の背景としては、自社製品のサイトリニューアルや新製品ができたタイミングでの新規サイト作成など、製品に紐づくクリエイティブ案件が社内でもどんどん増えている状況があります。また、経理や営業・マーケティング職の方向けにオウンドメディアを2つ持っていて、その制作もクリエイティブ開発部が担当しています。特に昨年(2023年)施行された電子帳簿保存法の改正やインボイス制度に合わせた修正が必要になっていて、その流れで今年度も採用を強化している状態です。

基本的には外部の企業に委託せず、自分たちでサイトデザイン~コーディングまで行うので、Webデザインとコーディングの両方に興味をお持ちの方、今後そこを伸ばしていきたい方に来ていただけるとすごく嬉しいなと考えています。

なお、IT業界の経験や知識が必須なのではないかというご質問を応募者の方からよくいただくのですが、決してそんなことはありません。今ラクスグループ全体で2,500名ぐらい、単体でも1,500名くらいですが、うち6割以上がほぼITやインターネットの領域に触れずに異業界から転職されてきた方々です。

もちろん入社してからドメイン知識などは学んでいただく必要があるものの、 最初の応募段階ではそういった経験がなくても活躍できるようになる受け入れ体制があるので、ぜひ知っていただきたいと思います。

加藤さん(人事担当)
その他、標準的な評価の仕組みに加え、開発職用の評価の仕組みが用意されています。外部発信のPV数が自分で定めたラインを達成できているか、得た知識を社内に横展開できているか、客観的な指標を定め、どれだけ実務に活かすことができたかといった点をしっかり評価する土壌がありますので、特にクライアントワークをされていた方々にも魅力に感じていただきやすいポイントだと思います。

また再現性をすごく大事にする企業なので、数字の根拠をもとにしてどのような施策を実施したか、その施策が失敗した場合は次にどう生かすのか……といった考えのプロセスがしっかりしていれば、それもきちんと評価されるカルチャーです。『小さく試して大きく育てる』という考え方も根付いていますので、チャレンジしやすい土壌はあるんじゃないかと思います。

ラクスの働き方
ワークライフバランスの観点でも、有給取得率90%以上かつ全社の平均残業時間は20時間前後です。年々130%で成長している中でも、不確実性を可能な限り排除し、再現性を仕組みとして実現するカルチャーがあるので、メリハリをつけて働ける環境です。

ベンチャーのように成長できる環境もありながら、一方でプライム上場企業として安定した財務基盤があるので、非常に良い就業環境なのではと思います。

デザイナーもビジネス視点で論理的に提案する力が必要

―――――有難うございます!では、いよいよクリエイティブ開発部の砂川さん、吉田さんに加わっていただき、具体的なお話を伺っていきたいと思います。それぞれご担当されているお仕事について教えていただけますでしょうか。

砂川さん
私たちは2人ともデザイナーとして製品サイトの運用を主に行っています。私は配配メールの担当で、吉田さんが楽楽明細と楽楽電子保存の担当です。

吉田さん
具体的にはWebメインで、担当製品のサイト改善やLPOを行っていますが、他にも展示会で使うチラシなどのDTPも担当したりします。

砂川さん
プロモーション施策としてリード獲得を目指すためのアウトプットを担っているというイメージですね。

―――――その施策内容はどこかから降りてくるのでしょうか?それとも、自分たちで提案するのでしょうか?

吉田さん
今のところ、こちらから提案することはゼロではありませんが少ないです。事業部(ビジネスサイド)からの依頼に対して「では、こういうデザインはどうですか」と提案する感じです。

砂川さん
事業部でリード計画や予算が決められるので、その計画を達成するための施策として依頼が私たちに降りてくる形です。私たちから提案する場合でも、計画を逸脱しない範囲内ですね。

―――――では、日々のお仕事で大事にしていることはありますか?
仕事で大切にしていることを語るラクス吉田さん
吉田さん
認識の齟齬が出ないよう、事業部の方々とちゃんとコミュニケーションをとることを大事にしています。ラフの状態で依頼が降りてくるのですが、そのまま作業するのではなく「それがやりたいなら、もうちょっとこうした方が伝わりますよ」とか「こういう方法はどうですか?」というコミュニケーションをとるようにしています。チャットでやりとりすることが多いですが、伝わらないなと思ったら直接話しかけに行くこともあります。

あと、先日展示会に参加したのですが、今までクリエイティブの手があまり入ってこなかったこともあって、現地で他社の展示と見比べたときに見せ方の部分で訴求が弱かったり、製品を伝える上でうまく活かしきれていないと思う部分があったんです。これからはそういった見せ方の部分にもクリエイティブが入っていって、新しいことをやっていきながら事業に貢献できればと思います。

砂川さん
吉田さんと少し似ているのですが、目的意識を持つことを大切にしています。というのも、事業部の方は皆さんマーケターであるものの、Webに特化した施策を熟知しているわけではないので、施策の目的と手段が100%紐づいていない場合もあるんです。背景の部分までしっかりとヒアリングして、他にもっと良い方法があればできるだけ提案するようにしています。

また、事業貢献のためにクリエイティブ開発部としてどうコミットしていくのか全員でもっと考えていこうとしているので、枠にとらわれず色々な考え方ができる柔軟性も大事にしていきたいと考えています。

―――――だんだんクリエイティブの皆さんのお仕事がイメージできてきました!それでは、実際に働いているからこそわかるラクスの魅力は何だと思われますか?

吉田さん
穏やかな人が多くて、人柄が良いところです。不必要な気を遣ったり、コミュニケーション面で無駄なコストを使わずに仕事に集中できる、働きやすい環境だと思います。

砂川さん
ブランディングの経験を積めるところです。例えば楽楽シリーズでいうと、先ほどの展示会ようにもっと良くできる余地がまだかなりあります。ブランドとして確立していく過程を一緒に考えていくフェーズのプロダクトってそんなにないんじゃないかと思っていて、かなり貴重な経験ができると思っています。
ラクスの魅力について語る砂川さん
また、そういった背景も含めて主体的に動く力が求められていると感じています。ただアウトプットを作っていくだけだとなかなか難しいかもしれませんが、主体的な考え方やビジネス的な視点を先輩方から教えてもらいながら培えるのは魅力だなと思います。

吉田さん
確かに、当社は数字をもとに話が進むことが多いので、デザイナーもビジネス視点を持って数値をもとに論理的に提案する力が求められます。「なんとなくこっちが良い」ではなく、根拠に基づいた数字を以て「だからこっちが良い」と提案できるような経験が積めるのは良いところです。

―――――おふたりが実際に体感したエピソードはありますか?

砂川さん
半期に1回目標を設定するんですが、それに取り組むことによる成果と貢献内容を説明できないと承認が下りないんです。LPOやPSI(Page Speed Insights)の改善など、自分のやりたいことがどういう成果につながるのか誰にでも分かる形で優先度をつけて示すことが必要なので、常に意識するようになりました。

吉田さん
事業部もロジカルに考える人が多いですし、定性だけの提案は通りづらいというのはあります。以前、競合分析した内容を全て数値化して、それをもとに何が悪かったのか考察し、LPの改善提案をしたところそれが通って、実際にCV数がかなり上がったことがありました。

成果を意識した、事業貢献のためのデザインに携われる

―――――すごい!おふたりとも、もともと定量型思考のデザイナーさんだったのですか?

吉田さん
私は真逆でした(笑)。

砂川さん
私も真逆でした(笑)。

―――――(笑)!

吉田さん
ラクスに入ってからビジネス視点で考えることが増えました。一見デザインって定性的なものですが、ビジネス視点で考えると定量で可視化したり言語化しなければいけないことが多くて……まだ訓練の途中です。

砂川さん
デザインを作るために使う時間って、会社から見たらコストなんですよね。その時間を使うことによる費用対効果を考えるようになりました。前職の制作会社にいた時代はクライアントの納得がゴールで、クライアントがNOと言えば無限に時間を使って修正していたので、そのあたりが全然違うなと感じます。

吉田さん
私も前職は定性的に考えるのが当たり前で、それこそクライアントが納得するまで作業していました。でも作って終わりでその後の改善はできなくて、「本当に自分が作ったものは良いものだったのかな?」という疑問はずっと持っていたんです。本当に良いものを作れたのか検証したいし、作ったものをもっと良くしていきたいという思いがあったので、それができるラクスに転職したという経緯があります。

砂川さん
私も転職時から成果の創出に重きを置いていて、どう成果に貢献できるのか語れるデザイナーになりたいと思っていたので、ラクスはピッタリでした。

―――――なるほど……!やりたいことがあったとはいえ、真逆の考え方に至るというのは大変だったと思うのですが、辛くはなかったですか?

砂川さん
最初は慣れなくて、目の前の自分が必要だと感じたことをやりたいと思ってもなかなか通らないし、そこのストレスはやっぱりありました(笑)。

吉田さん
何故やるのかという理由や結果をどう定量化して見せるのかは苦労しましたね。

砂川さん
自分が納得する答えにたどり着くまで議論をして、思考力を上げていきました。提案しても壁打ちが永遠に続くので、終わらないんですよ(笑)。

―――――そういった部分は先輩が支えてくださったのですか?
ラクス入社後の変化について語る吉田さんと砂川さん
砂川さん
そうですね。うまくいかなかったところを繰り返し振り返ったり、上司からフィードバックをもらったり周りの先輩に相談したりして、とにかくもがいて慣れた感じです。ただ、焦らされるようなことはありませんでした。自分の今の状態を把握して、「次はこうしよう」と少しずつ伸ばしていった結果です。

あとは、勉強会を定期的に開催するなど全員でスキルの底上げをしていこうという流れが全社的にあります。吉田さんも、デザインのレビュー会を主催していましたよね。

吉田さん
レビュー会はすごく好評でしたね。このようにフィードバックをもらう機会も作れますし、根拠は必要ですがやりたいと言ったことが全くできないということはなくて、基本はできるように調整してもらえる環境があります。

例えば、今はWebがメインであってもDTPがやりたいと手を挙げれば、仮に経験がなかったとしても「じゃあとりあえずやってみよう」と任せてもらえたりします。そういう経験を積んでいくうちに、自分の幅も広がっていくように思います。

砂川さん
私もDTP未経験でしたが、異動した今はDTPを担当しているので、柔軟に希望を聞いてくれる印象がありますね。

―――――有難うございます!では、そんなラクスで活躍できる方はどんな方ですか?

吉田さん
事業貢献という意味で、デザインだけにフォーカスするというよりも全体的に考えられる方がマッチしていると思います。

砂川さん
デザインのクオリティを突き詰めたい方だと、その時間をかければかけるほど会社にとってマイナスになる部分もあると思うので、ビジネス的な視点で考えられる方、利益を出したいという思考の方がどちらかというと合っていると思います。

あと、デザイナー同士で話すこともありますが、事業部の方と話すことも多いので、コミュニケーション能力はやはり大事です。なぜそのデザインなのかという説明の言語化能力もそうだし、ヒアリングもそうです。基本的にディレクターさんがヒアリングしてくれるとはいえ、ポイントを押さえて相手の要望を引き出す姿勢はデザイナーも持っていた方が良いと思います。

―――――改めて、穏やかさの中にもしっかりとビジネス視点があるのが御社の魅力なんだなと思いました……!それでは最後に、応募を検討している方の背中を押すメッセージをお願いします。

砂川さん
仕事に集中できる働きやすい環境で、ライフワークバランスもとりながら、健康を大事にしつつデザイン能力も磨いていける会社です。安心して来ていただけたらと思います。

吉田さん
論理的な部分をたくさんお話してしまいましたが、失敗しても怒る人は誰もいないですし、「また次に生かしたらいいよ」と許容してくれる環境があります。挑戦したい方、一緒にチームで成長したい方が来てくれたら良いなと思います。

―――――有難うございました!

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