Webデザイナー・クリエイターの中途採用「面接」で意識しておくべきポイント|デザイナー・クリエイティブ業界専門の転職エージェントHIGH-FIVE
公開日:2023/12/08
変更日:2024/11/16
\業界専門用語で会話OK!/
こんにちは。
クリーク・アンド・リバー社でクリエイターの転職エージェントをしている川原です。
この記事では、転職活動で選考に大きなウェイトを占める「面接」に関しての情報をお伝えします。Webクリエイター職の面接といっても基本のポイントは他職種と大きな変化はありません。特に、面接官として出てくることが多い「採用担当者(人事)」がどんなところを見ているのかをお伝えしながら、面接のポイントを紹介したいと思います。
非常に魅力的なスキルを持っている方でも面接の回答が原因でお見送りになるケースも多く見てきました。良いご縁に出会い、希望の企業の内定を獲得するためにも、準備はしっかりと行って面接に臨むようにしましょう。
目次
採用担当者が面接で見ているポイント
一般的に、採用担当者が面接官の場合は、クリエイターとしてのスキル(例えば、どんなツールが使えるか、どんなデザインができるか)の確認よりも、「仕事への取り組み方のスタンスや仕事に対する価値観」を確認することが多いです。
よく出てくる質問は後述しますが、面接を通してあなたがこれまで仕事にどう向き合ってきたか、周囲とどのように関わって業務を進めてきたか、をシビアに見ています。
特に意識してほしいポイントは以下の3つです。
①会話ができているか
暗記してきた内容を抑揚なく話している方がたまにいらっしゃいます。緊張を避けるため、ある程度回答を用意しておくのはよいことですが、丸暗記をしてしまうと、面接で「会話」ができず不自然になってしまう可能性があります。面接はお互いを知る場ですので、暗記した完璧な回答を伝えるよりも「普段通りのあなた」が出せることが重要です。「面接官と会話する」ことを心がけましょう。
②話が長くなっていないか
自身のことを伝えたい気持ちが強いあまり、話が冗長になってしまう人が多くいらっしゃいます。質問にうまく答えるコツは、「初めに結論を言ってしまう」ことです。
例えば、新たなスキルを身に付けたい理由で転職活動をしている人が「なぜ転職をお考えなのですか?」という質問をされた時を例に出してみましょう。「前職でこんな経験をしてきて、現職ではこういう経験をしたり、リーダーを任命したりしてきて云々・・・だから転職をして新たな環境で技術を身に付けたいのです」と結論に行き着くまでの過程を先に話してしまうと結論がぼやけたり、何を伝えたいのかわからない回答になります。
「次の職場で新たな技術を習得したいと思っています」と先に結論を話し、そこからその考えに至った経緯やきっかけを継ぎ足して説明していくことを心がけましょう。結論を先に伝える、を心がけるだけでも面接の会話がぐんとスムーズに感じられるはずです。
③質問の意図を汲み取れているか
全ての質問には面接官の意図があります。面接官は、あなたの仕事への姿勢や価値観を知りたい、という思いを持っています。逆にいえば、どんな質問に対しても自身をアピールする内容を必ず入れ込んでほしいのです。
例えば、「仕事において、してしまった大きな失敗はなんですか?」という質問があったとします。そのまま失敗した内容を伝えるだけでは何のアピールもできていません。ありのままの自分を見せることはできているかもしれませんが、ここは選考面接の場です。このようなネガティブな内容を答えなければならない質問の時は、その失敗から何を学んだのか、次にどう活かしたのか、などポジティブな内容を付け加えて答えるようにしましょう。それだけで印象はとても良くなります。
採用担当者に聞いてみた!「デザインのスキルがあっても見送りになったのはこんな人」
実際に私がお付き合いしている企業の中途採用担当さん何名かに「スキルはお持ちなのに面接で見送りになった方」についてヒアリングをしてみました。いくつか回答をご紹介します。面接をしたことがある方の中には、思い当たる内容もあるかもしれません。
「自分がなぜその職をやってきたかを語れない人」(ITベンチャー人事)
例えば、デザイナーとして活躍されてきた人はどんなきっかけでその道に飛び込んだのか、どんな考えや意志をもってこれまでのキャリアを築いてきたのか、自身の棚卸しをしっかりしましょう。これまでのあなたの経歴は必ず一本の物語に繋がるはずです。「デザインが好きだったから」だけでは思考が浅い人なのかな?と思われてしまいます。
「将来像と会社のビジョンが合っていない」(エンタメ企業人事)
将来なりたい姿と会社から求めたい活躍の方向性が合っているかは重視されます。例えば「自分はひたすら絵を描いていたい」というタイプのイラストレーターが、絵を描くだけではなくアートディレションの役割も求めたいと考えているポジションの面接を受けてもミスマッチになってしまいます。中途採用では、作業者ではなく会社に新たな価値を生み出してくれる人や付加価値の高い業務で活躍をしてくれる人を採用したい企業が多いです。そのような企業側のニーズを汲み取った回答ができると良いでしょう。
「原因分析が他責になりがちな人」(エンタメ企業人事)
長く社会人をしていれば、職場で困難なことや苦労したこともあったと思います。転職理由やプロジェクトで苦労したエピソードを話すとき、原因を他責にしがちな人はお見送りになるケースが多いです。苦労した中でも自分で考えて工夫した点があったり、改善しようと周囲に働きかけた点などがあると、それはアピールに繋がります。転職理由が他責すぎたり、そういった理由で複数回転職をしていると「困難なことにぶつかると解決せずに辞めてしまいそうだな」と思われてしまいます。
「やりたいことが明確にない人」(大手IT人事)
経験を深めたいのはよくわかったけど、その中でもなぜこの会社を受けたのか、が面接中にお伝えできない方は見送りになる傾向が多いです。十分に企業研究を行ったうえで、なぜこの会社なのか、を伝えるようにしましょう。
この想定質問への回答は最低限用意しておこう
面接でよく出てくる質問を紹介します。これまでのポイントを踏まえ、自分だったらどう応えるか、面接前にシミュレーションをしておくとよいでしょう。
①これまでの経歴をお話しください。
仕事を選んできた理由や軸を交えて、あなたのこれまでのキャリアに一貫性があることを伝えましょう。物語のように繋がりを意識して組み立てるとよいです。時間は2~3分にまとめましょう。
②なぜ転職をお考えなのですか?
転職理由については、ネガティブな要素がある方もいるでしょう。きっかけはネガティブでも、突き詰めると「新しいことにチャレンジしたい」とか「もっと裁量ある仕事がしたい」とか、ポジティブで前向きな理由にも繋がることもあると思います。前向きな理由がないか、深く考えてみてください。
③ご自身の強み/弱みはなんですか?
強みはダイレクトにアピールポイントになりますので、過去のエピソードも織り交ぜながら伝えましょう。弱みについては、自分を客観視できているか、その上でリカバー対策を取れていたかがポイントです。
④業務での成功体験・失敗体験
失敗体験については、弱み同様の客観性とそこから何を学んだか、その後にどう活かせているかがポイントです。
⑤3年後、5年後のキャリアビジョンを教えてください
求人票に書かれている業務内容や期待される役割、会社が求めているものを踏まえてお話をするようにしましょう。自分の性来像を話すときは、会社のミッションビジョンバリューと照らし合わせることを忘れずに。会社のビジョンやミッションを土台としてそのうえで成し遂げたいことやなりたい姿を想像しましょう。
カギを握る逆質問の時間は「面接内の回答をリカバー」することもできる
多くの企業面接では、最後に志望者から質問ができる時間が設けられます。ここでは条件や給与、残業量などの質問はなるべく避けて、仕事内容の詳細や一緒に働くメンバーのこと、チームの雰囲気などを聞くようにしましょう。
条件面の確認はあとでエージェントを通して確認することができますので、その場でしか聞けない社員さんの性格やお人柄などまで踏み込んで聞いてしまっても良いと思います。
また、面接内で回答がうまくできなかった質問があった場合、この逆質問の時間でそれをリカバリーするチャンスもあります。例えば、「チームメンバーとのコミュニケーションで意識していることは何ですか?」という質問にうまく答えられなかった場合、逆質問の時間に「御社ではチームメンバー同士どのようにコミュニケーションをとって仕事を進めているのですか?」と聞いてみます。その説明を聞いた感想を、自身のエピソードを少し織り交ぜて伝えることで、何気なく自分の取り組みをアピールすることができるかもしれません。
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今回教えてくれた転職エージェント:川原 祥平
この記事を書いた人
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