潜入!ゲーム開発スタジオ調査隊#2【COYOTE 3DCG STUDIO編】

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はじめに

みなさんこんにちは!
エージェントの嶋田です。

「潜入!ゲーム開発スタジオ調査隊」、第2回目となります!

今回からは、8つのゲーム開発スタジオそれぞれにフォーカスしてご紹介していきます!
第2回は、3DCG制作を担当している『COYOTE 3DCG STUDIO』に潜入!

どうやってゲーム制作に取り組んでいるのか、
どんなメンバーが働いているのか、
どんな環境なのか・・・など、

スタジオの中を一緒に見ていきましょう!

『COYOTE 3DCG STUDIO』とは?

COYOTE 3DCG STUDIOはクリーク・アンド・リバー社(以下C&R社)が運営するゲーム専門3DCG制作集団です。
キャラモデル、背景モデル、3Dアニメーション、テクニカルアーティストによるツール開発などを得意としています。新規立ち上げにおけるコンサルティングから量産制作まで幅広く対応が可能です。
『ポケットモンスター ソード・シールド(© 2018 Pokemon. © 1995-2018 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.)』や『ゼノブレイド(© 2017 Nintendo / MONOLITHSOFT)』など、様々な作品に携わっています。 COYOTE-image

開発現場に潜入!

C&R社東京本社の8階の一帯を占める『COYOTE 3DCG STUDIO』
約100名のクリエイターが在籍しています。(2020年11月末時点での出社率は7割程度です。)

入り口には、『COYOTE 3DCG STUDIO」オリジナルTシャツが…!白黒の2色展開でおしゃれです。
ちなみにこれは、希望者が購入するものだそうです!!!
COYOTEオリジナルTシャツ 「COYOTE」の名前の由来を教えていただきました!!
COYO=雇用
T=Talent
E=Education

 という意味だそうです。
多くの仕事を創出し、才能あふれるクリエイターが結集。制作のみならず学び成長できる環境が 整ったスタジオにしたいという思いからつけられたとのこと。

『COYOTE 3DCG STUDIO」についてクリエイターにインタビュー!

■飯田 貴寛(いいだ たかひろ)[写真左側。以下:飯田]
COYOTE 3DCG STDUIOスタジオチーフ。
CG制作会社やフリーランス、大手コンシューマパブリッシャーと渡り歩いた後、C&R社へ。

■遊佐 拓哉(ゆさ たくや)[写真右側。以下:遊佐] 
COYOTE 3DCG STUDIO モデリングチームキャラクター班ディレクター。
C&R社に新卒で入社し7年目。学生時代までを仙台で過ごす。

studio-image2 ~スタジオについて~

 Q.『COYOTE 3DCG STUDIO』(以下:スタジオ)の概要を教えてください。

飯田:請負案件がメインで、ゲームデータの3D素材を制作しているスタジオです。
コンシューマ、スマホからブラウザまで、PS4以下のコンソールであればほぼすべてを扱っています。
現在の案件はスマホ7割、コンシューマ3割くらいの割合となっています。
案件数は平均して常に20件ほどあり、社内にはディレクターが20人近く在籍しています。
大規模から小規模まで幅広く、1名で担当している案件もあれば、外部に出向する案件も全体の2割程度あります。

 Q.スタジオの雰囲気はどんな感じですか?

遊佐:皆すごく親切で、若手に対しては学校かと思うくらいきっちり教えてくれます。私は学生時代このスタジオでインターンをしていたのですが、入ってまずそう感じまして、7年経った今でもその雰囲気は変わらないと思います。メンバーのことを本当によく考えてくれているなと実感しています。
自分たちが丁寧に教えてもらってきているので、後輩が入ってきても自然と同じように教えている人が多く、若いメンバーが多くても、ちゃんと教育しながら案件に対応しています。

~キャリアについて~

 Q.ぶっちゃけ、離職率って高いんですか?

飯田:スタジオを辞めて、他のゲーム会社や3DCG制作会社など業界内転職をする人はいますね。
ですが、C&R社はプロフェッショナルの就業支援を主力事業の一つとしているため、むしろポジティブに捉えているところもあります。スタジオ内にもその空気が浸透しているため、私やスタジオ担当のエージェント※1にも転職相談・キャリア相談をするメンバーが増えています。

遊佐:最近は次のキャリアプランを考えて入ってくる人の方が多いですね。うちの教育体制がしっかりしていることを調べていて、「スタジオでこういう経験を積んでから、将来的にはこの会社に行きたい」と面接で話す人もいます。
でも、だから採用しないということは一切無いです。逆に自分の足りないところを分析して、うちに入ることで力を付けたいと思ってくれていることは嬉しいですし、そういう人にはうちから何を提供してあげられるのだろうと考えます。

 Q.今までに約100名のクリエイターを採用してきた中で、タイプの傾向はありますか?

遊佐:将来的に何かやりたいことが明確にある人が多いです。若手は特に、スタジオが最終就職の場所だと思っている人は少なくて、皆たくさん夢を持っていますね。そういう環境だからか、ベテラン層も貪欲に新しい技術を吸収したいと考えている人ばかりです。

飯田:30代前後は、「大手でずっと経験を積んできてスキルはあるけれど、ディレクション経験に恵まれない」という人が多く転職してきていますね。ディレクション経験が無くても、意欲があれば採用するようにしています。業界歴が長い人は、マネジメント志向の強い人が多いです。

 Q.社内で技術勉強会などはあるのですか?

遊佐:テクニカルアーティストなどで構成されたテクニカルチームのメンバーが、セミナーを開催してくれることもあります。 また、勉強会とは少し違いますが技術ブログも運営しています。

http://tech-coyote.com/
studio-image3 ~インタビュイーについて~

 Q.遊佐さんのこれまでのキャリアについて教えてください。

遊佐:今年で新卒7年目、C&R社1社経験です。
新人時代は1つの案件に集中して携わり、クリエイターとしてのスキルを磨きました。
3年目から5年目くらいにかけてはクライアントのトライアル制作に挑戦し、自分で案件を獲得しました。その案件をディレクションしたり、クライアントとやり取りをしたり外注管理をしたり…という経験をしました。多い時は5人~10人程度の規模のディレクションをしていました。
現在はデザイナーとして出向し、出向先のアートディレクターのもとで腕を磨いています。

 Q.新卒5年目で10人規模のディレクション経験をされている方は、なかなかいないと思います。

遊佐:うちのスタジオは、若手が積極的にディレクターをさせてもらえる環境があるんです。
アシスタントディレクタークラスだと3年目のメンバーが就いていることもありますね。
また、ディレクターであっても、スキルアップのため戦略的にデザイナーを担当することもあります。

飯田:ディレクションって、自転車の乗り方が体に染みついているように、一度経験すれば他の案件でも同じことができると思うんです。だから早いうちにディレクションを経験し、あとはクリエイターとして自分のスキルを尖らせていけば、将来的に難易度の高い案件のディレクションもこなせるようになるというのが私の考えです。

 Q.若いうちから外部の評価を受けられるのは良い経験ですよね。

遊佐:そうですね。私の場合はトライアル制作で案件を受注していましたが、現在は2年程度育成した若手を、クライアントから引き合いのあった案件に単独出向させるというケースが多いです。そのメンバー個人の腕に応じて、今後スタジオ全体に、チーム出向の話や大規模な請負案件を受注できるかなどが決まります。
社内でぬくぬくやるのではなく、外部で評価を得られるクリエイターを育てています。

飯田:スタジオ設立から8年が経過し、トライアル制作で新規のクライアントと取引をする機会が減ってきているんです。それよりも、元々お付き合いのあったクライアントで、スタジオから出向しているチームの評判を聞いてうちに声を掛けてくださるなど、地続きの案件が増えています。0→1よりも、1→100が増えてきているのが現在のフェーズですね。
studio-image4  Q. スタジオチーフの飯田さんの今までのキャリアについて教えてください。

飯田:私は新卒で映像のポストプロダクションに入り、テレビ・映画のCG制作をしていたのがファーストキャリアです。
その後フリーランスとして仕事をし、知り合いのCG制作会社に入ります。CG制作会社時代にPS2の3DCGバブルが勃発し、ゲームの案件に多く携わるようになりました。CG制作会社から次の仕事を探していた時に出会ったのがC&R社です。
当時よりクリエイター仲間の間でC&R社の評判を聞いていたんですよ。大手コンシューマパブリッシャーを紹介していただき8年くらい勤めました。そこから「C&R社内でスタジオを立ち上げるから、面倒を見てほしい」と言われて、スタジオメンバーに加わったというのが今に至る経緯ですね。

 Q. 当時、「人材ビジネスの会社がゲームスタジオを設立するなんて…」とは思わなかったんですか?

飯田:うーん、私は特に思いませんでしたが、エージェントは気にしていたみたいですね。クリエイターを紹介する会社なのに自社で囲ってしまったら、クライアントから「何やってるの?」と言われるんじゃないかとジレンマを抱えていたようです。

 Q. 確かに、クライアントに「スタジオには(※2)500名の社員がいます!」と説明すると「えっ…?!」という反応が返ってくることがあります。出し渋っているんじゃないか、みたいな(笑)

飯田:先ほども言及しましたが人材事業をメインとしている会社のため、メンバーの外部や出向先への転職もポジティブに捉えており、クリエイターを内部で囲おうというわけではないことは改めてお伝えしたいです。
また、ゲーム会社は基本的に「売れるゲームを作ること」がミッションですが、うちは「C&R社を経由してお仕事をしているスタッフが評価されること」がミッションです。一人ひとりのクリエイターの評価が高ければ、そのままスタジオのブランド力強化・知名度アップに繋がっていきます。

 Q. 最後に、スタジオの今後の展望について教えてください。

飯田:現在はメンバーも増え、大規模なスタジオに成長ができたと自負しておりますが、人数をただ闇雲に増やしていくことが良いとは思っていません。「クリエイターの価値を上げられる仕事」という今のスタイルを変えずにいきたいです。これから人数が増えても減っても、色々な案件を受けたり出向したりする循環は途絶えさせてはいけないと思います。守りに入ってしまったら、他のプロダクションと変わらないですからね。
studio-image5 ※1 スタジオ担当のエージェント…
スタジオごとに専任のエージェントがついており、企業から案件を受託するための営業活動を行ったり、スタジオで働いているクリエイターのキャリア相談にのったりしています。

※2 500名の社員…
C&R社のゲーム開発スタジオ全8つを合わせて、社員として働いている方が500名程度います。

最後に・・・

一般的に、自社からクリエイターが引き抜かれることを避けたがる企業が多い中で、
「スタジオとしてキャリアアップのための転職をポジティブに捉えている」という考え方が新鮮でした。
また、飯田さんはどうやったらクリエイターを育てられるかということ、遊佐さんはいかにスタジオに育てられてきたかということを非常に熱くお話してくださり、スタジオの人材育成機能の充実を肌で感じました!

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次回予告

次回は、『2DCG PlaNet Studio』へ潜入調査!
・どんなチーム体制なの?
・どんな環境で制作しているの?
・働くメンバーにインタビュー!
をお届けします!お楽しみに!

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