「想像よりもずっとユーザー思考だった」医療の変革を目指すITベンチャー・エムスリーでデザインに携わる意外な魅力とは?

公開日:2025/11/05

変更日:2025/11/04

エムスリー担当のエージェントが直接選考対策!

日本最大級の医療従事者専用サイト「m3.com」をはじめ多様なサービスを展開し、日本と世界の医療の変革にチャレンジするエムスリー株式会社。2000年以降の創業で唯一、日経225銘柄にも選ばれた日本を代表する企業として、高い成長性を誇っています。

そんなエムスリーでは、さらなる事業拡大に向けてデザイナーの採用を強化中。今回はプロダクトデザイナーの大月さん(写真右)、動画チームの後藤さん(写真左)に、エムスリーのデザイングループならではの魅力や、エムスリーでデザインに携わる想いについて語っていただきました。

「デザインの力で、医療の前進を加速させる」

―――まず最初に、御社の概要とおふたりのご担当について教えてください。

大月さん(プロダクトデザイナー)
私たちエムスリーは、「インターネットを活用し、健康で楽しく長生きする人を1 人でも増やし、不必要な医療コスト1 円でも減らすこと」をミッションに掲げている医療系のITベンチャー企業です。

医師だけに限らず、薬剤師、看護師、製薬会社、患者など、医療に関わるすべての人々に対してプロダクトやサービスを開発・展開しております。具体的には、医師向けの医療メディアから電子カルテ、患者向けの診察系アプリなどがあげられます。

事業規模としては世界17カ国、グループ会社も130カ国ほどに展開しており、全体で約70事業以上あります。毎年1~2事業が生まれていて、年間20以上の新規サービスやプロダクトが生まれてい ます。

その中で私自身はプロダクトデザイナーとして、医師向けのプロフェッショナルツールである電子カルテ「デジカル」のデザインに加え、機能の企画や新しい戦略立案といったPdM的な業務も兼任しています。他にも新規事業の立ち上げや実装、プロモーションまで、事業貢献のためにデザインでできるあらゆることに携わっています。

後藤さん(映像クリエイター
動画チームの後藤です。デザイングループが様々な事業をデザインで支援している中、私たちは「動画の影響力を活用して何ができるか?」を考え、企画から実行まで担当しているチームになります。

具体的には、エムスリーもしくはグループ会社の採用やブランディング、プロダクトのプロモーション動画、SNS用の医師向け動画広告などですね。最近は製薬会社から医師に向けた薬剤等に関する情報発信を始めました。日々、動画でできることは何かを模索しながら、少しずつ活動範囲を広げています。

―――おふたりはお仕事上も関わりがあるのですか?

後藤さん(映像クリエイター
結構いろんなところでありますよね。具体的にはプロダクトを大月さん、プロモーションを動画チームが担当する際などに、一緒にグラフィックデザインの相談をしたり、情報発信の手法や戦略を考えたりしています。

大月さん(プロダクトデザイナー)
デザイングループの採用チームとしても一緒に活動しているので、採用のための戦略から、採用プロモーション、ブランディングなどで協力していますね。

―――デザイングループはどのような組織ですか?

大月さん(プロダクトデザイナー)
デザイングループ全体で30名ほどが所属しており、私のようなプロダクトデザイナーは担当事業にコミットして、それぞれの事業のCDO的な役割で動いています。動画チームは事業横断で動くチームで、それぞれの事業から集まってくる依頼に対応したり、できることを提案する形で動いています。
エムスリーデザイングループの組織図デザイングループのミッションは「Medical Transformation by Design」で、デザインの力で医療の前進を加速させようといった意味です。「加速させる」というところがデザイナーのできる最も大事なことだと考えていて、視覚化のためにプロトタイプを作成し、ビジネスサイドやエンジニアと一緒に伴走しながら、事業が立ち上がって成長していくまでのスピード感を加速させていくことを大きなミッションとしています。

後藤さん(映像クリエイター
事業の利益を最大化することを価値としているので 、「かっこいいものを作る」 ではなく、「事業を加速させて利益につなげるコンテンツを作る」ことに執着して日々取り組んでいます。

大月さん(プロダクトデザイナー)
プロダクトデザインも同様です。プロダクトデザイナーは各事業の事業成果を目標として持っているので、利益貢献を最も大事にしています。

想像以上に身近で自由だった医療業界

―――ちなみに、おふたりの入社のきっかけは何だったのでしょうか?

大月さん(プロダクトデザイナー)
「デザインで長期的に事業貢献したい」というのが一番大きかったですね。事業という軸がしっかりしているからこそ、ユーザー価値が最大化して事業がうまく回っていく仕組みがあると思っているので、ユーザー思考でプロダクトを作っていく文化がないと、デザイナーが活躍する領域が狭まってしまうと思うんですよ。

そういう意味でユーザー思考でものづくりをしているとか、エンジニア組織にも勢いがあって「どんどん自社で作っていこう」といったプロダクト志向の文化があるところに惹かれて、エムスリーに入社しました。

後藤さん(映像クリエイター
私は前職まで約20年ぐらい、ずっと映像制作会社にいました。当時は世界的に有名な大企業のプロモーションを担当していたので、ハイバジェットでハイクオリティなCM動画を作っていたんですが、コロナ禍をきっかけにふと「これって世界中でどれぐらいの人が必要としているんだろう?」と考えたんです。同時に、「もし私が転職していなくなったとしても、この仕事は別の誰かのスキルで達成できてしまうんだろうな」とも思いました。
撮影中のエムスリー後藤さんそのとき、このままテクニカルなスキルだけを伸ばしていっても、後半の人生が面白くないものになるんじゃないかと感じたんです。そこで、自分のこれからのあり方を改めて真剣に考えたところ、「人の役に立つことがしたい」という想いに至りました。

「るろうに剣心」という漫画のワンシーンで、「剣一本でもこの瞳に止まる人々くらいなら、なんとか守れるでござるよ」というセリフがあるんです。私一人の力は大したことがなくても、自分の愛する人や大切な人のことを守れるなら守りたい。そこから紆余曲折あり、医療業界であれば自分の家族や近しい人たちのためになるんじゃないかと思って、その中で一番面白そうで可能性を感じたのがエムスリーでした。

ちなみに大月さんは、医療業界というのは初めから考えられていたのですか?

大月さん(プロダクトデザイナー)
いえ、私の場合は「ユーザー目線のものづくり」を一番大切にしていたので、業界は意識していなかったですね。ただ、実際にジョインしてみると想像以上に面白い業界でした。

最初は本当にわからないことばかりで、電子カルテのUIと言われても右も左もわからない状態でしたが、エムスリーはフランクに「じゃあ現場に行ってきたら?」「アンケートを出してインタビューしてみたら?」というように、背中をどんどん押してくれる文化があって。想像していたよりもずっとユーザー志向というか、「もっとユーザーを近くに置いて、自由に動き回っていいんだ」という良いギャップがありました。医療業界の人たちが気にしていることや、普段のツールの使い方などの解像度をあげる体験ができて、そこは本当に面白いですね。

デザインを学んでいた頃は「ユーザーを観察することが大事」と習ったのですが、そこまで本気でやっている会社は意外と少ない。でもエムスリーはそれを開発の流れの中に毎回入れているので、「プロダクト志向ってこういうことか!」と良い意味で期待を裏切られたのが嬉しいギャップでした。

プロダクトの便利さがクリニックを選ぶ基準にまで影響

大月さん(プロダクトデザイナー)
あとは「コンサル会社出身の人が多い」というのを事前に聞いていて、少し怖いイメージも持っていたんですが(笑)、開発側はギークな人たちが多くて、本当に楽しそうにプロダクト開発をしているんです。そんなわちゃわちゃした雰囲気やワクワクできる環境があったのも驚きでしたね。それぞれのチームがベンチャー的な動き方をしていて、ベンチャー企業がたくさん集まっているような雰囲気だなと思いました。

後藤さん(映像クリエイター
入社前のイメージは大月さんと同じで、私も正直不安はありました。でもそれと同時に、今までの経歴とは全く違うのだから不安はあって当たり前かなとも思っていたので、 「嫌だったら辞めればいい」ぐらいの気持ちでいました(笑)。

ただ入社してみてびっくりしたのは、想像以上に仕事が面白かったんです。前職はクリエイティブディレクターやクライアントの担当者の指示をどう実現するか?を解決の課題としていましたが 、エムスリーではプロダクトが現場でどう使われて、どう感謝されていて、医療現場や患者様の体験をどう変えたのか、医師の方に直接インタビューをさせていただくこともできます。日々の満足感が全く違いますね。

先日実際にあったのは、80歳ぐらいのおばあちゃんが、大月さんの担当している「デジスマ」という診療予約・決済アプリを使いたいがために、そのアプリに対応しているクリニックをわざわざ探して受診してくれたというお話です。
デジスマアプリの使用イメージデジスマがあまりに便利すぎて、デジスマが入っているクリニックじゃないと行きたくないと感じてくださったそうなんですよ。それくらい患者さんたちの体験はもちろん、クリニックを選ぶ基準すら変えているところも含めて、本当に取り組んで良かったと感じたエピソードです。現場の看護師さんや事務の方、もちろん医師の方も含めて、感謝の言葉をカメラを通して皆さんにお届けできるっていうのは、 満足感しかないですよね。

大月さん(プロダクトデザイナー)
私は、思ったより手を動かして作るところが良いなと思います。手だけではなく足も使うし、ここまで自分で全部作っていくんだという驚きがありましたね。電子カルテのプロモーションでブラックジャックのキャラクターを使わせていただいているんですが、私たちが直接手塚プロダクションさんとやりとりさせていただいていて、それも面白いなと。

「コードを書きたいから実装もやります」というのもOKだし、手を挙げればあらゆることに関わらせてもらえるチャンスがある。思った以上に全部できるので、泥臭く作っていく文化が本当に楽しいし、健全だなと思います。成果に対してのフィードバックもあるから、手触り感も納得感もすごくありますね。

後藤さん(映像クリエイター
あとは、組織構造が縦ではないので、誰がどんな意見を言ってもいいし、ちゃんと聞いてくれるんです。その意見が良い結果をもたらした時は、声を上げたこと自体も含めて評価してくれるし、もしうまくいかなかったとしてもナイストライととらえてもらえる。そういった意味で、思ったことをフラットに発言ができる環境が素晴らしいなと思います。

多様で“ギーク”なデザイナーが集まる環境

―――働く環境の面ではいかがですか?

大月さん(プロダクトデザイナー)
後藤さんのような映像で賞をとっているような方がいたり、グラフィックが強い方もいたり、多様性のあるデザイナーが多くいるので、強みがちょっとずつ違うからこそ相談もしやすいです。
エムスリーのプロダクトデザイナー大月さん例えばロゴを作るとき、グラフィックに強いメンバーに一緒に見てもらうことで、チャレンジするハードルも下がるし、面白いものを一緒に作っていける。メーカー出身も制作会社出身もいるし、ベンチャーを立ち上げてましたみたいな人もいるし、仕組み化が好きな人もいるし……本当に多様で優秀でギークな方が周りにたくさんいるというのは、自分がいろんなことにチャレンジしやすい文化にも繋がるなと思います。

後藤さん(映像クリエイター
私が想像する事業会社のデザイン部門の働き方は、事業担当部署から発注が来てその通りに制作納品するといった、会社内制作会社のような印象だったんです。周りからもそういう話をちょくちょく聞きますし……。そうすると、デザイン組織としてあげた利益=「社内からの発注額」になるので、額が小さくなる分、大切にされにくい部分もあると思うんです。

でもエムスリーでは、動画チームも含めデザイナーは受発注の関係ではなく、チームメンバーとして一緒に作っていきます。そのため打ち合わせの流れで 、オーダーとは違うコンテンツ を提案したり、「動画じゃないほうがよくないですか?」と別のデザイナーにつないだりすることもよくあるんです。

本当に一からチームの中に入って、「動画であればこういうアプローチができますよ」と提案させていただいたり、今度は動画チームから「こういうコンテンツを作ることで〇〇な人が採用できるのでは?」のような提案をさせていただくこともできます。私たちの利益貢献度としても、チームとして貢献したもの全てを計算してもらえるので、額も大きくなって、やりがいや満足感が大きいです。

経営メンバーも動画やデザインに関するこだわりが強い方が多くて、そもそも「デザイナーが存在していること」に重要性を感じてくださっているので、私たちが頑張って売り込む必要もないところも良いですよね。

大月さん(プロダクトデザイナー)
確かにそうですよね。デザイン重視というより、プロダクトを作る上で当たり前と考えてくれている印象です。

例えば、エムスリーではUXデザインという役割があまりありません。というのも、「UXはみんなで作っていくもの」という文化なんです。それくらいチームみんなで考えて一緒に作っていく文化が自然とできていて、だからこそデザイナーが当たり前に事業に溶け込んでいるんですよね。

すごく動きやすいし、提案もしやすいし、後藤さんが言ってくださったように受発注の関係ではなく、チームの一員として動いていくのが楽しいところですよね。

後藤さん(映像クリエイター
そうやって一緒に作っていく文化がありながら、ウェット過ぎないところが私は良いなと思っています。もちろん仲が良いメンバーはたくさんいるんですが、“仲良しグループ”ではないんです。必要なことはちゃんと発言して、ミーティングとかもだらだら喋るみたいなことがなく30分以内で、かなり効率的。

大月さん(プロダクトデザイナー)
基本的に18時以降はミーティングが入らないので、メリハリがしっかりしている。最近子供が生まれたこともあり、改めてめちゃくちゃ働きやすいなと感じます。

後藤さん(映像クリエイター
私も18時以降いないですからね(笑)。自分でプランを立てて、それを実行するみたいな働き方が良いですよね。

積極性と探求心、自分の可能性に満足しないハングリーさ

―――おふたりが考える、「エムスリーのデザイナー」に求められる要素とは?
エムスリーの映像クリエイター後藤さん後藤さん(映像クリエイター
まず、「得意」を持っている人ですね。その上で、その得意な部分に満足していない人がハマるんじゃないかなと思います。 大月さんも私もそうだと思うんですが、自分の強みがそもそもありながら、そこで終わりだとは思っていないというか。「自分の可能性ってもっとあるんじゃない?」と信じているような人だと思います。エムスリーはそれを際限なく挑戦できる場所だと思いますし、自分の力を試してみたい人は向いてるんじゃないかなと思います。

大月さん(プロダクトデザイナー)
確かにそれはめっちゃ大事ですね。一人が一事業に責任を持つ以上、強みを軸にいろんなことを求められる環境です。強みから少しずつ染み出して、領域を広げていくような活躍の仕方をされている方が多いです。

あとは、「言葉にする力」も大事かなと思っています。デザインする前の段階から関わることも多いので、言葉を使って要件やデザインの意図を伝えていく力は、なかなか難しいところではありますが、やはり必要な部分だと思います。先ほどミーティングが30分というお話もありましたが、開発のスピード が速く、30分の議論の中で意思決定までいくことも多いんです。そうするとやはり言葉で伝えるのが一番早い。そこにデザイナーがついていく必要があるので、「言語化力」は大事な要素です。

後藤さん(映像クリエイター
まさにその通りですね。あとは積極性とかハングリーさとか探究心、そういったものを持って仕事に臨める人ですね。

―――それに紐づいて、「エムスリーらしい人」とはどんな人でしょうか?

大月さん(プロダクトデザイナー)
突き詰める気質を持っている人は多いですね。例えばアイドルのおっかけをしていて、有志のファンをマネジメントしてデザインしたデコトラを渋谷で走らせたメンバーもいます(笑)。突然旅に出て2週間海外をぶらぶらしてくるデザイナーやPdMもいるし、とりあえずいろんなことに首を突っ込んでいる人が多いですね。

CDOの古結さんも動画チームもそんなタイプばかりだし、エムスリーにはやっぱりそういうギークな人が多いなと思います。

後藤さん(映像クリエイター
私も大月さんのことをそんなタイプだと思っていますよ(笑)。

―――有難うございます!それでは最後に、応募を検討している人にメッセージをお願いします。

大月さん(プロダクトデザイナー)
プロダクト・サービスが年間20個ペースでできていく中、まだまだデザイナーの仲間を増やしていきたい 状況です。「ここにあともう一人いたら」「これができたらもっと利益貢献できるのに」と諦めざるを得ない時が、悔しいながらまだまだあります。

もっとデザイナーが集まってくればより面白い組織にできると思うので、ぜひ仲間に加わっていただいて、ギークさは大事にしながらも一緒に組織と事業をどんどん盛り上げていきたいです。

後藤さん(映像クリエイター
私は、業界で動画に関わっている人たちの活躍の場をもっと広げたいと思っています。動画の専門学校を卒業した人って大体が制作会社に就職して、制作会社の上下だけで終えてしまう人が多い。でもその先にはクライアントがいて、クライアントの先にはユーザーがいて、さらには社会が広がっているんです。

エムスリーはそういう制作会社にはない体験をたくさんできるところです。事業会社で映像に携わる未来を、後進の若い世代の人たちも積極的に検討できるような未来を作っていきたいですし、同時に、医療の発展に映像が欠かせない未来を作りたいと思っています。

医療と聞くと小難しい感じがしますが、現代社会においてほぼ全員が関わる分野です。私が最初の方でお話した「大切な人たちの命を守る仕事」って、私はエムスリーにしかないと思っています。

自分を含めて近しい人たちを守るために、日々満足感を感じられる環境を探していたり、漠然とでもよいので何か変えたいと考えている方がいれば、どういうステータスでもいいのでぜひ一度カジュアル面談に応募ください。私たちが魅力をとにかく語ります。お待ちしています。

記事には書ききれない生の情報は面談で!

デザイナー特化の転職エージェント

この記事を書いた人

HIGH-FIVE編集部
HIGH-FIVE編集部

HIGH-FIVE編集部

HIGH-FIVE(ハイファイブ)は、IT/Web業界のクリエイター・デザイナーに特化した転職エージェントサービス。私たち編集部ではオウンドメディアだけでなく、転職サイトやSNSも運営。日々クリエイターの皆様へ向けて、クリエイターキャリアのお役立ち情報・転職ノウハウなどを発信中!
転職お役立ちコンテンツ

クリエイティブ業界に精通した転職エージェントが、一人ひとりの転職活動をきめ細かくフォロー。

ご登録いただくことで、あなたの強みを引き出し、企業との本質的なマッチングを叶えます。

関連記事