【株式会社リバスタへ採用インタビュー】リバスタしかできない社会課題解決|DX~サステナビリティまで、特化型SaaSで建設業界特有のしがらみを超え独自の存在へ

公開日:2023/06/19

変更日:2023/12/13

「つくる」の現場から、世界を変える。をミッションに、建設業界特化型SaaSを展開している株式会社リバスタ。2007年の創業から売上高は成長を続けており、社員数は創業時の約7倍に。2022年末には大手ゼネコンとのCO2排出量計測管理サービス共同開発を発表するなど、活発に事業を展開しています。

昔からのやり方が強く残る建設業界で、なぜここまでの成長をすることができたのか?そこには「業界」と「社会課題」に対する強い想いがありました。

株式会社リバスタ 執行役員 事業本部長 東 修平さんPROFILE:株式会社リバスタ 執行役員 事業本部長 東 修平
2021年入社。電子マニフェストサービス「e-reverse.com」、建設現場施工管理サービス「Buildee」、建設現場ICT機器ソリューション「BANKEN」といった既存事業に加え、新規事業をもけん引する事業本部の責任者を務める。

「休みがとれない」「残業が多い」…建設業界の固定概念を塗り替えたい

―――――さっそくですが、リバスタのそれぞれの事業について詳しくお伺いさせてください。

弊社の事業は大きく3つあります。1つは、創業時から15年来やっている産業廃棄物管理伝票の電子化サービス「e-reverse.com」。関連サービスもいくつかあり、これらはすべてe-reverse.com事業の中に含まれています。

2つめは、5年前から始めた建設現場施工管理サービス「Buildee」。こちらは、建設業の中でもゼネコン向けのサービスです。都市開発やビルを一棟建てるといった規模の大きい現場で比較的多く使っていただいているサービスです。

そして3つめがBuildeeと連携させたデバイス事業「BANKEN」です。建設業界は多重下請け構造になっているので、ゼネコンを中心に色々な会社が一体となって現場が動きます。そこで安全管理上の理由から「どこの会社の作業員が、どの現場で、いつ始業して、いつ終業したか」という就業履歴をきちんと取って管理しなければならないのですが、その履歴を取得するために顔認証や検温用のデバイス、ハードウェアが必要なんですね。「BANKEN」事業では、そういったハードウェアのレンタルを先ほどのBuildeeと連携して行っています。

以上3つのサービスが事業の主力になっています。

―――――建設現場をITで支える、まさに「建設テック」ですね!現在リバスタでは積極的に採用活動をされていますが、これらの事業が盛り上がっているということでしょうか?

株式会社リバスタ~積極的に採用を進め、今後も新たな事業・サービスを立ち上げ予定

積極的に採用を進め、今後も新たな事業・サービスを立ち上げ予定

それもありますが、これら3つの軸に加えてさらに4軸目、5軸目の新規事業を作ろうという動きがあります。新規事業といっても私たちはバーティカル(業界特化型)SaaSですので、あくまで建設業の皆さんに使っていただくための新しい事業ということにはなりますが。ものづくりそのものはもちろん、事業をきちっと創生していくにあたって「組織」つまり「人材」がすごく重要なんです。

例えば建設現場で働いている人の姿を一般的に想像すると、図面を広げて作業したり、ホワイトボードに色々書いていたりするようなイメージがありますよね。建設業界はまだまだ「紙で確認したい」という世界。そういったものをデジタル化することで生産性を上げましょうというのが、平たくいうとBuildeeが目指している姿です。施工管理の領域にはそういうデジタル化していかなければいけない部分がまだまだあるんです。

こうした既存事業の領域を増やしていくことも、全く違う新しい事業ドメインを増やしていくことも、両方「新規事業」です。いずれにしろ新しいことをやらなきゃいけない部分はどんどん増えてきているので、そのための人材強化を行っていきたいと思っています。

―――――ありがとうございます。HPにも『「つくる」の現場から、世界を変える。』とありましたが、建設業界をより良くしていくために、今どのようなことに取り組まれているのでしょうか?

現在の建設業の喫緊の課題になっていることとして、2024年4月から始まる「働き方改革」の話があります。

建設業はどうしてもいわゆる3K(きつい・汚い・危険)といわれるような働き方……特に休みが定期的に取りづらい、残業が多いという実態が業界としてあります。一般的な企業には残業の総量規制も、それに伴う罰則規定も既に入っているところを、建設業においてはすぐに変えることがどうしても難しいという業界特有の事情で、猶予期間があったんですね。

ただもうそこは待ったなしの状態になっていて、2024年4月から他業界と同様に規制が入ります。いよいよ本気で働き方改革をやらないと、今のままでは罰則が入ってしまうんです。

我々がお手伝いしているお客様はゼネコン、つまり建設業界を引っ張っている大きな会社が多いですから、こういった会社から適正な環境に近づける必要があります。そのためには、やはり生産性をきちっと上げていかないとダメですよね。デジタル化することが、ひいては生産性向上につながり、現場で働く人々の負荷を減らしたり、安全確保につながります。

こういった課題から、我々のプロダクトが管理支援ツールとして前向きに使っていただきやすい世の中になってきています。この時代の流れに乗って、我々の既存サービスや新しいサービスで「建設業界の生産性向上」に取り組んでいきたい。僭越ながら、当社は本当に「業界のために」という思いが強いんです。

―――――代表の高橋さんが元々ゼネコンのご出身でしたよね。

そうなんです。『「つくる」の現場から、世界を変える。』の世界観を、建設現場ひいては社会の課題に繋げて、自分たちを育ててくれた建設業に恩返ししたいという高橋の強い想いがあって、私もそのビジョンに非常に賛同しています。我々のツールやサービスが色々な建設現場で使っていただき、建設業に携わる人がハッピーでいる世界を目指していきたい。

建設会社で働いている方がよく「自分たちの作っているものが目に見える形で社会に残っていくのは非常にロマンがある」とおっしゃるのですが、我々は直接建物を作ることはなくとも大きな建物が作られている現場の裏ではBuildeeやe-reverse.comが使われている、少しでも寄与させていただいているということに、同じようにロマンを感じるんです。

そういったことも含めて、社会課題を解決していきたいというのがリバスタの、また私個人の想いでもありますね。

―――――きっと社員の皆さんもその理念に共感されているのでしょうね。

そうですね。既存社員もそうですし、新しく採用させていただく際にポイントになるのが、やはり「社会課題の解決」という部分です。「建設業」ということだけをとらまえてしまうと、建設業のケの字も知らない中で先ほどの(3Kの)ようないろんな固定イメージがついてしまって、そのハードルを超えることがなかなか難しいんです。

建設テック、建設DXとして我々が建設業をどう支援できるかということが重要なので、「建設業って皆さんイメージしているようにいろんな課題がある」「でもこういう風に変わってきているし、変えていきましょう」ということを採用面接でお伝えして共感いただけると、最終面接から内定というところもスムーズに行くんです。

今までとは違う形でメッセージを伝えていかないと、建設業の既存イメージだけで終わってしまうので……バイアスがかからないように対話をするというのは、いつも考えているところではありますね。

時代の流れ的にも「サステナビリティ」は重要なテーマ

―――――パーパスやミッションへの共感が大きな軸になっている中で、それらを発信するにあたり工夫されていることはありますか?東さんもおっしゃっていたように、働くにあたって先入観によりポジティブな興味を持ってもらいづらい業界ではありますよね。

株式会社リバスタ 執行役員 事業本部長 東 修平さんそこは少し目線を変えて、最近非常に注目されている「環境」「脱炭素」と絡めながらお伝えするようにしています。

というのも、e-reverse.comというサービスを例にお話しすると、こちらは産業廃棄物のトレーサビリティ(産業廃棄物がどこで発生して、誰が運搬し、どこで最終処分されたのか)をきちっと残していきましょうというものです。

不法投棄による環境汚染や事故などもあり、産業廃棄物のトレーサビリティは非常に大切なことなのですが、普通に生活していて目にする分野ではないですし、どうしてもニッチな話になってしまいます。

ただもう少し俯瞰して「サステナビリティ」の視点で建設現場をみると、近年では各建設会社それぞれが「CO2排出」に関する取り組みを指標化し、非財務情報として投資家に訴えるような世界になってきています。その動きを受けて、我々もCO2削減に向けたサービスを開始しています。

産廃トレーサビリティやCO2削減をフックとして、「環境」「脱炭素」をテーマにSDGsの観点から「我々はそういった社会課題をテーマに解決を図っていく会社なんだ」ということをお伝えすると、ご応募いただいた皆さんにも非常に共感していただけているところなのかなという風に感じています。

―――――確かに様々な観点から「社会課題の解決」という共通テーマが明確に掲げられていますね。皆さんそこに強く共感しているからこそ、その共通テーマに向かって全員で進んでいる感じが伝わってきます。

そうですね。我々がやろうとしていることに共感していただいて、皆さんの力が社会課題解決のためのプロダクト開発に活かされていくというところにぜひ興味を持っていただきたいなと思っています。

今は上場会社が、いわゆる経営指標と同じレベルでCO2や炭素に対する取り組みに監査を受けるようになりましたが、 建設会社がそれをやるには独特の難しさがあります。自社オフィスはもちろん全国津々浦々に建設現場があり、各現場はさまざまな会社から有期で集まった流動的なものにも関わらず、まるで1つの会社のように施工プロセスが進んでいく。これが他業界のCO2や産廃の排出管理と大きく異なる部分です。

一般的にCO2周りを管理する色んなサービスが出てきていますが、それをそのまま建設業務の皆さんに使ってもらえるかというと、結構難しい部分がありますね。対して我々は15年来ずっとその分野に特化したサービスをやっているので、現場特有、業界特有の特色を理解した知見を持っています。

―――――建設業に特化してきたリバスタのプロダクトだからこそ、各現場の課題を解決でき、それがまわりまわって社会課題の解決に繋がる。

建設現場の特徴って「作られちゃ消え」の繰り返しなんです。建物が建ったら現場は終了ですから。中にいる人たちの顔ぶれが変わっていくのに1つの会社のように動かなきゃいけない、そのような状況下でも、使うシステムが同じであれば、スムーズに管理ができる。建設業の皆様と共創しながら事業を展開してきたリバスタだからこそ、汎用的なプロダクトが作れると思っています。

現場は基本的に立ち仕事で、今の少子高齢化が進む社会の中でも特に職人さんの高齢化が進んでいますし、環境によっては手袋をはめていたり、寒いところ暑いところ、さまざまです。そんな中で、プロダクト自体は便利でも操作性が悪かったら使われないだろうなとか、じゃあ単純な操作性が良ければいいのかとか……そのあたりも含めて、いかに現場に気嫌いされず使っていただくかを考えていくことが重要かなと思います。

そのようなことを考える上でリバスタでは、UI/UX のメンバーはもちろんのこと、企画メンバーやエンジニアなど皆が入ってさまざまな視点で考えます。いろいろなケースを想定しないと本当に使ってもらえるプロダクトにはならないのです。

業界特有の知識で「共通化」し、「差別化」する

―――――浸透・定着させる根気もそうですし、そこからヒアリングなどを重ねてプロダクトをブラッシュアップしていくところの根気も含めて、すごくやりがいがありそうですね。

そうですね。バーティカルSaaSは業界特化型ですから、必要とされるのはやはり「業界の業務知識」です。私たちでいうと、建設現場がどういう業務で、どう動いているのかをよく知るということ。

建設会社って職人気質ですから、各社各様のやり方をするんです。プレハブなどは別として、建物って1つとして同じものがないので、今までの建設系ITシステムは各社が自分たちのニーズに合わせてそれぞれ別のものを作ってきたんですね。

でも、施工のプロセスを進めていく上で必要な基本情報って、どの現場も実はそう変わらない。同じような基本情報を扱うのに現場ごとに全然違う仕組みを使っているから、また同じような情報をいちから登録しなければならない。それが大変なんです。

建設工法とか技法みたいなもので差別化するのであればわかるんですけど、基本的な工事現場の情報色々については、共通のITツールで入力するようにしましょうよっていう、それがBuildeeとかe-reverse.comが取り組む世界観なんです。

お客さんたちも最初は各社のやり方にこだわるんですが、それらの情報をヒアリングでいったん全部集めた後に、皆さんがやっている最大公約数のやり方として、「こういうやり方もできますよね」というバーティカルSaaSのプロダクトとして提案し、定着させていく。各社に合わせてカスタマイズした商品をバラバラと作っても、ただ紙がクラウド化されただけで管理の手間は結局変わらないですから。

―――――ヒアリングをして全部の業務を知って、ただツール化するだけじゃなくそこに共通化できるものを見出して、共通化した機能を作っていかないと意味がない。

そうです。機能に合わせて現場の作業自体を共通化してもらうということもやっています。また逆に、ゼネコン側から「他の会社も絶対課題と思っているから、リバスタさん一緒にやりましょうよ」って声をかけていただいて機能化するケースも増えています。

やっぱり業界の皆さんも、今のままバラバラじゃダメだって気づいているんですよね。ただいろんなしがらみでできない部分があるので、我々のような会社をうまく使っていただいている感じです。

―――――面白い!業界特有のしがらみがある中、第三者としてハブになるリバスタがいることで統一化ができて、全員がハッピーになるということですね。

そうですね。特にこの1年間、我々はお客さまからの建設業界におけるサービス共通化に対する期待を本当に感じています。一方通行でサービスを提供するのではなく、建設業界にかかわる様々な人たちにヒアリングをし、一部の企業のためではなく業界全体で標準化・共通化されたサービスを提供することが求められています。入力いただいた情報自体はやはりお客様のものですから、我々のサービスに囲い込んで閉じるのではなく、仕組みも含めてオープンに使っていただけるようにしていくと、より良い形になるんじゃないかと思います。

―――――1つ気になったのですが、なぜ「共通化」のほうに舵をきることができたのですか?素人考えですが、各社それぞれにカスタマイズして作ったほうがシンプルに売れそうだし、何より別々の会社の作業を「共通化」するのはとても難しそうに思えます。

各社各様のものを作っていく方法だと個別にカスタマイズしていく形になりますから、当然各社で都度費用が発生します。でも最大公約数的な誰でも使えるツールにすれば、その1社だけでコストを回収する必要はないですよね。いろんな会社に使っていただくことで回収できるシナリオになりますから、共通化することで使っていただくライセンスの費用を安く抑えられるんです。

この考え方自体はSaaSに共通する考え方なんですが、それを業界特化型でどうできるかという点が差別化ポイントだと思います。

―――――なるほど!ちなみに、競合する会社はいらっしゃるんですか?

Buildeeに対する競合はいくつかあります。我々のようにプラットフォームとしてどんどん機能を広げていこうという戦略のものはなかなかないですが、部分的に機能が被るツールはありますね。

e-reverse.comに対する競合は、実はもう建設業界にはほぼありません。別業界では同様のサービスもあるのですが、我々は建設業界特化なので、そういう意味で競合がなかなかいないというのが実態です。

CO2絡みでいえば、最近本当に注目されている領域なので、競合になりそうなサービスも生まれ始めています。でも建設会社特有な部分を理解して、現場に特化したco2排出量の管理をしていくという考え方を持っているものはないですね。

我々が注力していかなければならないのは、やはりそういった業界特化のところだと思っています。そしてそれが同時に、リバスタの存在意義でもあると考えています。

―――――リバスタが業界特有の事情を熟知しているからこそできる差別化ポイントですね。

でも、決して入社するときに建設業界の経験や知識はないといけないというわけではないです。実際、リバスタの社員の90%以上が建設業界以外の業界から転職してきています。メンバーのほとんどが他業界からなので、最初は知らないことを当たり前として受け入れてくれますし、入社後プロジェクトを通して学ぶことができますので、興味がある方は安心してご応募いただければと思います。

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>>業界知識は不要、プロダクト作りがそのまま社会課題への貢献につながる。株式会社リバスタで働くということ

この記事を書いた人

HIGH-FIVE編集部
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