数値化しづらいコミュニケーションを“科学する”。社内コミュニケーション支援SaaS「ourly」のエンジニアが大切にしていること

公開日:2024/07/16

変更日:2024/10/09

ひとりひとりが生き生きと働ける会社を一つでも多く作る。」という想いのもと、SaaSプロダクトとコンサルティングの両輪から組織課題/経営課題の解決を支援しているourly株式会社。主力プロダクトである社内報CMS「ourly」の導入企業には各業界の著名企業も名を連ねます。

2022年の設立から3期目を迎えた同社は、第二成長期としてチームを大きく成長させるためのメンバーを募集しています。今回はプロダクトチームより、マネージャー相澤さんと藤野さんにお話を伺いました。

PROFILE(敬称略)
ourly株式会社 エンジニアリングマネージャー 相澤 宏亮
大学院を中退後、新卒で入社した企業にて自社サービスの開発や常駐業務に従事。2020年にourlyの親会社である株式会社ビットエーに中途入社後、ourlyを立ち上げ、現在エンジニアリングマネージャー兼 バックエンドエンジニアとして活躍中。
ourly株式会社 フロントエンドエンジニア 藤野 未森
Webデザインの専門学校を卒業後、Web制作会社に新卒入社。コーポレートサイトやLPの受託開発、自社のECサイトの運用に従事。2023年にourlyへ中途入社し、フロントエンドエンジニアとして活躍中。

自分なりの意志をもち、部署を越えてコミュニケーションをとる

―――――それでは読者の方に向けて、事業概要と普段の業務についてご紹介をお願いします。

相澤さん
弊社はourly(アワリー)という社内コミュニケーションに関するプロダクトの開発・運用をメインに行っています。社内報CMS「ourly」と相互理解ツールの「ourly profile」の2種類を提供し、会社の進む方向やトップの考えを接合して、会社で働く人全員が同じ方向を見て事業成長していくためのプラットフォームとして顧客を支援しています。私自身はその中でエンジニアリングマネージャーとバックエンドエンジニアを兼務しています。

ourlyサービス紹介
藤野さん
私はourlyのフロントエンド領域の新規開発と改善をメインで携わっています。ただコードを書くだけではなく、仕様の要件定義、デザイナーや他エンジニアとのコミュニケーション、実装後のテストやリリースまでを含めて携わります。また、どうしたら顧客への価値提供スピードを上げられるかという観点で、開発生産性の向上にも取り組んでいます。

相澤さん
エンジニアは、営業に比べるとどうしても定量的に生産性が測りづらいという課題がありましたが、Four Keys(ソフトウェア開発チームのパフォーマンスを測る4つの指標)という概念が出てきてから、それを中心にパフォーマンスを改善していく企業が増えてきたんです。ourlyでも去年から開発生産性の改善に取り組み始めました。
事業について語るourly相澤さん藤野さん
―――――そうなんですね!では、おふたりが日々のお仕事において大事にしてることは何ですか?

相澤さん
3つありまして、1つ目は、「意志を持つ」ということです。 私自身も大事にしているし、メンバーにも大事にしてほしいと常に伝えています。「どうしたらいいですかね?」という発言には「どう思います?」と聞いています。最近はチーム内で自然と意志ある発言が出てくるようになりました。

マネジメントにおいて、メンバーがどう成長していきたいかと会社が目指す方向性をどう絡めるかが大事になりますが、まずはそれぞれが意志を持たないといけません。弊社のVALUEの1つ「Why in ourly ? 」にも、世の中に数百万と会社が存在するなかで「ourlyで働く理由」をしっかり1人1人言語化して持っておきましょうという意味があります。

2つ目は「コンフォートゾーンの外にいる」ということです。「スタートアップという変化が当たり前の場所では、変化し続けないとヤバイ」という健全な危機感を持つようにしています。具体的には週1で上司と目標進捗について会話する、 何か難しい仕事にチャレンジするなど“少し緊張するシーン”を意識的に用意しています。

3つ目は結構シンプルで、「迷ったら目的に立ち返る」ことです。答えのない仕事は、複雑に考えすぎてしまうことがあるので、何を解決したいのか目的に立ち返ってシンプルに考えることを意識しています。

藤野さん
私も3つあります。1つ目は「自分の担当領域を限定しないこと」です。自分がエンジニアだから、フロントエンドだから、という言葉で仕事を狭めないようにしています。最近はバックエンド領域の仕事に少し挑戦しています。

2つ目は「なんとなくで判断しない」ことです。コードを書く時でも、話し合いの場でも、自分なりの答えを常に持つことを意識しています。
大切にしていることを語るourly藤野さん3つ目は、コミュニケーション活性化を推進している会社だからこそ、自分たちがそれを1番体現するということを大切にしています。具体的には、自分たちで作ったプロダクトを使い倒す、職種を超えてコミュニケーションを取る、といったことです。

――――――例えばデザイナーさんにフィードバックするときなど、「デザイナーさんも何か意図があってこうしたんだろうな」と遠慮してしまうこともあるかと思うのですが、御社はそのようなことはないですか?

相澤さん
「意図があるんだろうな」で終わりにせず、「何故そうしたのか」を聞くようにしています。初手で「こうした方がいいと思うんです!」とフィードバックするよりは、「何故」の部分を聞いていき、前に進めるための健全なコミュニケーションをとるようにしています。

―――――なるほど!だからこそ「意志を持つ」や「自分なりの根拠を持っておく」ことが効いてくるんですね。

相澤さん
まさに、おっしゃる通りです。

―――――「自分の担当領域を限定しない」というのも御社ではよくあることなのですか?

相澤さん
そうですね。弊社のVALUEで「No Fear」という言葉があるのですが、自分の殻を破って新しいチャレンジをしようという意味です。例えば、何か難しいことに挑戦する際に「No Fearで行きましょう」というように使っています。

登壇するourly相澤さん全社員の前でプレゼンする相澤さん

プロダクトチームにおいては将来的に職能ごとにチームを分けるのではなく、全職能を持ったチームが複数ある状態にしていきたいと考えています。そのチームの中ではフロントエンドエンジニアがバックエンドのタスクをやってもいいですし、その逆もしかりで、職能を超えた領域に挑戦することを後押しする環境の方が柔軟性が上がり、スピード感も増すと考えています。

現状、チームの半数がWeb開発経験が浅いメンバーなので、スキルを中途半端にさせないために今は自分の領域メインで集中してもらっていますが、藤野はある程度経験があるので本人の希望もあってバックエンドの設計面なども一部任せています。

―――――得意領域はありつつ、限定せず全てを見られるチームということですね。ではそれに紐付いて、将来的にどのような組織を目指していますか?
組織が目指す姿を語るourly相澤さん
相澤さん
今までは「どう作るか」にフォーカスしたチーム作りでした。結果それぞれの実装スキルも伸びてきて、スピード感を持って開発できるチームができてきたので、次のフェーズでは範囲を広げようとしています。

それこそ企画部分の「何を作るか」から、リリースした機能がどう使われているのか、どう改善していくのかといった、いわばプロダクトのライフサイクルの最初から最後までをプロダクトチームで見られるようにしていくつもりです。

さらに、それをクライアントの声をよく知るビジネスサイドとコラボレーションしながら作るチームになることが、直近でやっていきたいことです。

―――――クライアントさんの声を直接聞くような機会はよくあるのですか?

相澤さん
つい先日、四半期の全社イベントにて全社員が職種バラバラのチームに分かれてクライアントインタビューに行きました。

全社イベントでは今まで四半期の振り返りや次期の目標、方針発表などを行っていましたが、せっかく全社員が時間を確保して参加するのにその時間の使い方ってもったいないよね、というところからガラッと変えてみようということになったんです。

エンジニアだけでなく、セールスやCSメンバーも、クライアントの担当者のさらに先にいる従業員の方にお話を聞くのはほぼ初めてで、とても新鮮かつ学びのある時間になりました。
自分たちの想定通りの使い方をして効果を実感してくださっている方もいらっしゃれば、全く興味がないという方もいらっしゃり、改めて自分たちが提供できている価値と向き合わなければならない課題を再認識できましたね。

一次情報に触れることの大切さを全メンバーが感じていましたし、経営陣も定期的にユーザーヒアリングを皆でやっていかなければいけない!と強く言っていました。

楽しそうにコミュニケーションをとるourly藤野さん全社イベントでコミュニケーションをとる藤野さん

―――――有難うございます!藤野さんは将来的にどのような組織を目指したいですか??

藤野さん
私の目標は、自走できる意志を持ったプロダクトチームです。今は降りてきた要件を整理して実装する流れなのですが、ourlyというプロダクトを良くするために、開発という武器を持った自分たちに何ができるのかという軸で、意志を持って実装できるチームになりたいです。

ウェットなコミュニケーションを大切にしたい

―――――有難うございます。いよいよ採用のお話に移っていきたいのですが、まず今回の募集背景について教えてください。

相澤さん
開発スピードの向上と、作りたい未来のチーム像により近づきたいと思っています。なので大量採用ではなく、チーム作りに興味がある方、お互いwin-winになれる方とご一緒したいです。

―――――具体的にはどのような要素を持つ方ですか?

相澤さん
やはり「意志を持つ」という要素が大事です。何かしら意志を持っていてほしい。その意志の方向性でマッチ度合いが分かるので、そこははっきり求めたいと思っています。

何故ourlyなのか」もそうです。実際に組織に入ってから作られていくこともあるかと思いますが、ourlyで何を得たいのか、何を成し遂げたいのかを持っていてほしいですね。

―――――ありがとうございます。意志の方向性にも色々あると思うのですが、どういったところを見ていらっしゃるのでしょうか?

相澤さん
コミュニケーションのツールを開発している以上、やはりコミュニケーションの温度感、ウェットさは見ていますね。弊社はまだスタートアップで社員数も20人なので、関わろうと思えばいっぱい関われるところがあるんです。そこに対してポジティブに捉えていただけるか見ています。

あとは全社イベントの運営や、部署横断PJTを推進しているのはエンジニアメンバーの1人だったりするので、そこへの積極性やポジティブさが合う方がマッチします。

―――――なんと!エンジニアの方が全社イベントも運営されるんですね!

相澤さん
そうなんです。うちには「新規開発」「保守運用」「組織作り」という3つの柱があって、組織づくりも他の2つと同じぐらいの温度感でやりたいんです。オンボーディングや開発ルールの整備など、特定の人がやっていると属人化してしまうので、全員ができる状態にしたいと思っています。

―――――コミュニケーションがかなり鍵になっているということがよくわかりました……!藤野さんはどんな方と働きたいですか?
一緒に働きたい人について語る藤野さん
藤野さん
2つあって、まずは「変化を楽しめる人」です。これからプロダクトが成長していくにあたって、いろんな施策や変化が生まれます。その変化に対して、面白そう!とポジティブに思える方や、自分もその変化に順応して楽しんでいける方が良いなと思います。

もう1つが、ourlyというプロダクトに共感して、自分の行動に落とし込める人です。プロダクトに共感して……という方は結構多いと思うんですが、それを自分の行動にまで落とし込める人って少ないと思うんです。共感から行動に落とし込んで、自分で促進できる人が良いなと思います。

―――――確かに、エンジニアの方がそこまで社内発信をガンガンするのは珍しいなと思っていたんです。コミュニケーション活性化を根幹に置いているourlyだからこそのカルチャーなんだと改めて発見がありました。

藤野さん
そうなんです!

相澤さん
そういう方々を採用しているというのもありますし、社内発信を常にしているので、メンバーもある程度理解してくれていますね。

あとはチームの半数がジュニア層で、THE・エンジニア像を良い意味で知らないために、ourlyのエンジニアが基準になってくれています。これは異業種転職のポジティブなところで、エンジニアに対する固定概念がないからこそ、取り組みがうまくいっているのだと思います。

良い意味で「エンジニアらしくない」組織

―――――それでは、他社と比較した際のourlyの魅力を教えてください。

藤野さん
本当に良い意味でエンジニアらしくないメンバーが多いです。開発に関してはもちろん、それ以外にも関心領域が広いメンバーが多いので、自分の領域を限定せずに提案できます。また、チャレンジに寛容な社風で、もし失敗しても「あの挑戦良いですね!」という空気感があります。

―――――素敵ですね!それは実体験がおありなんでしょうか?

藤野さん
はい。私は今まで「エンジニアらしい」人間だったので、部署横断PJTが立ち上がった当初は「どう動かしていくんだろう」と疑問だったんです。でも、何か発信があるたびに「この施策すごく良かったですね!」と社内で盛り上がっているのを見て、「ああ、新しいことをやるのは怖いことじゃないんだ」「私もこの環境ならチャレンジできそう」とポジティブに考えることができるようになりました。

相澤さん
もちろん自由に丸投げではないんです。そこに意志が伴っているか、要件が達していない場合にはフィードバックも入ります。

ただ、ある程度準備すると「やってみないとわからない」領域に入ってくるんですよね。あとはもうやってみて改善していきましょう!というのがourlyの文化ですね。

――――――その要件を詰めていくうえで、誰かに相談したり巻き込んだりすることはできるのでしょうか?

相澤さん
もちろんです。協力は得やすいです。ビジネス側は若手が多いですし、全社的に「いいじゃん、やってみようよ」っていう人は多いと思います。

―――――有難うございます。ではこのまま相澤さんからみた魅力をお願いします。

相澤さん
カルチャー観点、フェーズ観点、プロダクト観点でお話しますね。

まずカルチャー観点でいくと、変化に対する健全な危機感と受容性、楽しむマインドを全員が持っているので、変えるべきこと・変わらないといけないことに対して積極的な意識があるのが魅力です。

1つエピソードをお話すると、少し前に外部の優秀なエンジニアの方とご一緒した際に「もう少しメンバーに権限移譲してよいのでは」という意見をいただきました。サッカーで例えると、メンバーがボールを運んできてもゴールする役割を私とテックリードが握っているために、その存在がボトルネックとなりメンバーたちの成長の実感や達成感が失われてしまうということでした。

それをきっかけに代表とも話して、今まではHOWから降ろしていたところを、ミッションだけ降ろしてメンバーに任せる形に変えました。もちろん必要に応じて頼ってくれても良いし、メンバーに相談しても良い。ただ、行動の起点はメンバーに任せることにしました。

―――――経営層が率先して変化のための環境を整えてくださっているんですね。このあたりはメンバーとして藤野さんはいかがですか?

藤野さん
最初に任されたときはドキっとしましたが、しっかり1on1で支えてくださいますし、相澤自身がすぐ行動に移すことを体現しているので期待に応えたいと感じました。私たちのフィードバックも受け止めてくださるので、すごく良い信頼のサイクルがあるなと思っています。今はこの環境が本当にありがたいですし、エンジニアとして成熟していける環境だと確信しています。

―――――ありがとうございます。他にカルチャー面での魅力はありますか?
自社のカルチャーについて語るourly藤野さん
相澤さん
年次や年齢を気にしないカルチャーです。私とテックリードは30代、それ以外の開発メンバーは全員20代ですが、あまり上下関係がありません。もちろん役割としてフィードバックはしますが、あくまで行動や役割を全うできたかをベースに評価するので、お互い言い合える雰囲気です。

時にはぶつかることもありますが、お互いの主張が出揃ったら、建設的に着地点を模索します。お互いにリスペクトがあり、言い合える関係性を築けているので、そういった健全なコミュニケーションを取れるところは魅力的だなと思っています。

選考過程でペアレビューも。お互いwin-winと思える方と出会いたい

相澤さん
フェーズ観点だと、まだ人数も少ないので組織やプロダクトへの「手触り感」があります。経営層でなくてもがっつり関わっていけますし、1人1人の与えるインパクトも多くあるので、自分自身の成長が組織やプロダクトの成長に直結している感覚が味わえます。

最後のプロダクト観点では、コミュニケーションという科学しづらい領域を科学しようとしていることです。仮説検証がしづらいコミュニケーション領域において、可視化・分析して次の施策につなげるという取り組みは面白いと思います。

―――――御社の魅力がよく伝わってきました……!そんな御社に新しい方がジョインされたら、期待することはありますか?

相澤さん
チーム作りをがっつり推進していただきたいですね。8人目が入ってきてくれたとして、単純に8人分の力が発揮できるチームではなく、8人 がコラボレーションすることで10人分、15人分ぐらいのパワーが発揮できるようなチームにしたいです。あと、今はまだプロダクト領域にとどまっているので、ビジネスサイドに対してもどんどん染み出していけるようなチーム作りにチャレンジして欲しいです。

――――――有難うございます!では最後に、応募を検討している人に背中を押す一言をお願いします。

藤野さん
プロダクトも組織もまだまだ成長段階ですが、メンバー同士が刺激を受けて、事業も組織も個人も成長できる土壌が仕上がってきています。これからもフルスピードで成長するなか、この道を一緒に走れる仲間が増えると嬉しいなと思います。

相澤さん
このタイミングだからこその魅力があるので、迷って時間が過ぎてしまうくらいならぜひ一度飛び込んでみてください。プログラミングテストを通過された方には合否関係なく必ずぺアレビューの時間を設けていて、直接フィードバックやアドバイスをさせていただきます。そこでは実務の雰囲気を感じ取ってもらい、候補者の方に見極めてもらえる場になればと思います。

特にカジュアル面談は好評なので(笑)、まずは一度お話ししましょう!

ーーーーー有難うございました!

この記事を書いた人

HIGH-FIVE編集部
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