UIUXデザイナーの職務経歴書の書き方【テンプレートあり】
公開日:2025/06/27
変更日:2025/07/07

\デザイナー専門だから専門用語で会話できる!/
UI/UXデザイナーとして数々のプロジェクトに携わってきた経験があっても、それを正しく職務経歴書で伝えられなければ、せっかくの実績も評価されにくくなります。採用担当者は、具体的な成果やユーザー視点での工夫に注目しています。そのため、単にスキルを並べるのではなく、戦略的に「何をどのようにアピールするか」を設計することが重要になります。
この記事では、UI/UXデザイナーが職務経歴書を作成する際に押さえておきたいポイントや構成の工夫、さらにはテンプレートの紹介まで、転職成功へとつながるノウハウを分かりやすく解説します。この記事を通じて、あなたのキャリアを強みとして伝えるコツを身につけ、採用担当者に「この人に会ってみたい」と思わせられる職務経歴書を作れるように、ぜひ最後までご覧ください。
目次
UI/UXデザイナーの職務経歴書の特徴
通常、職務経歴書は業務経験や実績、スキルの詳細が重視されるのに対し、UI/UXデザイナーの職務経歴書は他の職種とは異なる点がいくつかあります。
ここでは、職務経歴書の基本的な役割と構成を押さえたうえで、UI/UXデザイナー特有の職務経歴書の特徴について解説します。
職務経歴書の役割と履歴書との違い
履歴書はあくまで応募者の基本情報や職歴を簡潔に伝えるためのものですが、職務経歴書は「どのように働いてきたか」を具体的に伝えるための重要な書類です。UI/UXデザイナーの場合、プロジェクトごとの担当範囲や課題、成果を具体的に示し、どのように仕事に取り組んできたのかを明確に伝えることが求められます。
特に重要な点は以下の3つです。
- 担当したプロジェクトの目的や背景
- 担当領域と成果につながる工夫
- 使用したツールや手法の選定理由
これらを具体的に説明することで、職歴を単に並べるのではなく、どのように課題解決に貢献し、成果を上げてきたのかを伝えることができます。
職務経歴書の基本構成
UI/UXデザイナーの職務経歴書では以下のような構成が一般的です。
セクション |
内容 |
|
1 |
要約 |
|
2 |
職務経歴 |
|
3 |
スキル・ツール |
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4 |
自己PR |
|
構成が整っていれば、読み手が知りたい情報にすぐアクセスでき、印象にも残りやすくなります。
また、職務経歴が多い場合は現在から過去に向かって時系列を遡りながら書く「逆編年体形式」がおすすめです。最新のプロジェクトから順に紹介することで今のスキルや考え方を効果的にアピールできます。
UI/UXデザイナーと他職種の職務経歴書の違い
UI/UXデザイナーの職務経歴書には他職種と異なる特徴があります。特に重要なのは、「成果」だけでなく、「プロセス」や「思考の過程」を詳細に示すことです。
他職種(エンジニアやマーケターなど)では数値で成果を示すことが重視されますが、UI/UXデザイナーの場合は、どのようにデザインを選び、ユーザー体験にどのような影響を与えたかを説明することが求められます。
主な違いは以下の通りです。
- 成果の表現
他職種は数値や具体的な結果(売上増加、効率化など)で成果を示すことが多いですが、UI/UXデザイナーはユーザー体験やデザイン改善にも焦点を当てます。 - プロセスの説明
UI/UXデザイナーは、デザイン選定の理由や思考過程、ユーザビリティテストの結果などプロセスに重点を置きます。 - ツールと手法
UI/UXデザイナーは使用したデザインツールや手法(ワイヤーフレーム、プロトタイプ作成、ユーザビリティテストなど)についても詳細に記載する必要があります。
これらの違いにより、UI/UXデザイナーの職務経歴書は、成果を示すだけではなく、「どのように成果をあげたか」を説明することが求められます。
採用担当は職務経歴書の何を見ている?
UI/UXデザイナーの職務経歴書を評価するうえで、採用担当者が重視するポイントは明確です。単なるスキルや経歴の羅列ではなく「自社の課題を解決できる人材かどうか」という視点でチェックされています。
以下の要素を職務経歴書に反映させることで、採用担当者が「この人なら自社で活躍できる」と思えるような印象を与えることができます。
- 課題解決のプロセスと成果
採用担当者は「どのような課題を解決し、どのようにアプローチしたか」を重視します。職務経歴書ではプロジェクトの背景や制約を明確にし、それを乗り越えるためにどのような工夫をしたかを具体的に記載することが重要です。 - ユーザー視点の重要性
UIデザインだけでなくUX全体を意識したアプローチを示すことが、応募者の視座の高さを示します。採用担当者は「ユーザー視点を設計にどう活かしたか」を確認し、応募者がどれだけユーザー体験を重要視しているかを評価します。 - 使用ツールの選定理由と活用法
使用したデザインツール(Figma, Sketch, Adobe XDなど)やその選定理由、実際の活用方法も重要です。採用担当者は候補者がどれだけツールを効果的に使いこなしているかを確認したいと考えています。 - チームとの連携とコミュニケーション能力
UI/UXデザインはチームで進めることが多いため、チーム内でどのように役割を果たしたか、他のメンバーとどのように連携したかも大きなポイントです。 - ポートフォリオと経歴の整合性
職務経歴書とポートフォリオが一致しているか、成果物がどれだけ具体的に職務経歴と結びついているかも確認されています。
職務経歴書の書き方の5つのポイント
UI/UXデザイナーの職務経歴書は、採用担当者に「ぜひ会ってみたい」と思わせるような内容にすることが大切です。
ここでは、採用担当者にしっかり伝わる職務経歴書を作成するために押さえておくべき5つのポイントをご紹介します。これらのポイントを踏まえて職務経歴書を作成すれば、あなたの経験やスキルを最大限にアピールすることができます。
ポイント①要約欄では職種・経験・強みを簡潔に
冒頭の要約欄は、職務経歴書全体の第一印象を左右する非常に重要な箇所です。ここでは、職種、実務経験年数、得意な領域や強みを簡潔に記載しましょう。
要約欄の例文
「UI/UXデザイナーとして5年の経験があり、スマホアプリやWebサービスの設計・改善を担当。ユーザーリサーチからワイヤーフレーム作成、UI設計まで一貫して携わり、CVR改善や離脱率低下に貢献した実績があります。」
自分の強みを数値や実績と結びつけて書くことで、具体性と説得力が増します。
ポイント②プロジェクトごとに課題・工夫・成果を整理
職務経歴書の中心部分ではプロジェクト単位で職務内容をまとめることが有効です。単に業務内容を書くのではなく、背景や課題、対応策、成果をセットで整理することで、実力が伝わりやすくなります。
構成の例
- プロジェクト名・概要
- 担当範囲(UI設計、ユーザーリサーチなど)
- 抱えていた課題
- 工夫したポイント
- 得られた成果(数値を含めると効果的)
問題解決にどうアプローチしたかが伝わることで、デザイン力だけでなく思考力もアピールできます。
ポイント③使用ツールとスキルの用途・習熟度を明確に
使用ツールやスキルの記載では、単に「Figma」「Photoshop」などの名称を並べるだけでは不十分です。どのような業務に使っていたか、どれくらいの頻度・深度で使いこなしていたかも明記することで、実践レベルのスキルを伝えることができます。
記載例
ツール名 |
用途 |
習熟度/使用期間 |
Figma |
UI設計、プロトタイピング |
★★★★☆(4年) |
Adobe XD |
ワイヤーフレーム作成 |
★★★☆☆(2年) |
Slack |
チーム連携・プロジェクト管理 |
★★★★☆(3年) |
視覚的に伝わる表を用いると、読み手の理解もスムーズになります。
ポイント④読みやすいレイアウトと表現を徹底
どんなに内容が充実していても読みづらければ評価されにくくなります。職務経歴書のデザインにも配慮し、見出しや余白、フォントサイズ、行間などのレイアウトを整えることが大切です。
読みやすいレイアウトのコツ
- セクションごとに見出しを設ける
- 箇条書きや表を適度に使って整理する
- 1文を長くしすぎない(60~80文字程度を目安に)
また表現も定型句ばかりではなく、自分の言葉で伝えることを意識しましょう。業務内容だけでなく、そこに込めた意図や工夫の視点を盛り込むと印象が深まります。
ポイント⑤自己PRはユーザー視点と成果をアピール
自己PR欄は自分という人物像を伝える場です。UI/UXデザイナーにとって重要なのはユーザーにとって何が最適かを常に考え抜く姿勢と、それに基づく成果を語れるかどうかです。
自己PR記載例
「常にユーザーの立場に立った設計を意識し、リサーチ結果をもとに改善施策を実施。結果として、ECサイトの購入完了率を15%改善。チームとの連携を重視しながらも、自ら課題を見つけて行動する主体性を大切にしています。」
ユーザー理解+成果+主体性という3つの柱で構成することで、説得力のあるアピールが可能になります。
採用担当の目に留まる職務経歴書の作成例
UI/UXデザイナーとしての魅力をしっかり伝えるためには、文章構成や情報の見せ方を工夫することが不可欠です。
ここでは、採用担当者の視点で「この人に会ってみたい」と思わせる職務経歴書の一例を紹介します。書き方の実践イメージを掴むことで、読み手に刺さる構成を自分でも再現できるようになります。
職務経歴書 20xx年x月x日
UI/UXデザイナー歴6年。Webアプリやスマートフォンアプリを中心に30件以上のUI改善・新規設計を担当。ユーザーリサーチを基にしたUX設計と数値改善に繋がるUI設計が得意。Adobe XDやFigmaを活用したプロトタイピングに強みを持ち、UI設計からユーザー体験まで一貫して担当。 職務先概要 株式会社ABC(2020年4月~現在) 職務経歴
スキル(習熟度/使用期間) ・Figma: UI設計、プロトタイピング(★★★★★ / 5年) 資格 ・Adobe Certified Expert (ACE) 取得(20xx年x月x日) 自己PR ユーザー視点を大切にしたUI/UX設計を得意としており、ユーザーリサーチやテストを通じて得られたデータを基に、直感的で使いやすいデザインを提供しています。プロジェクトでは常に数値目標を設定し、UI設計によるコンバージョン率向上や離脱率改善を実現しています。 特に、ABテストやユーザビリティテストを活用して、デザイン選定のプロセスや改善策を導き出し、その過程でユーザー体験をどのように向上させたかを重視しています。チーム内でも積極的にリーダーシップを発揮しながら、ユーザー体験の向上に向けた取り組みを行い成果を上げてきました。 |
このようにプロジェクトの課題・工夫・成果を具体的に記載することが、説得力を高めるポイントです。また、担当範囲が明確であれば、スキルの活かし方やチーム内での役割も伝わりやすくなります。
加えて、表や箇条書きを適度に取り入れ、読みやすくする工夫も重要です。全体のバランスと見せ方を意識することで、より洗練された職務経歴書に仕上がります。
UI/UXデザイナーの職務経歴書の完成度を高めるコツ
職務経歴書を一通り書き上げた後でも、内容の見直しと客観的なチェックによって完成度を大きく向上させることができます。細かな修正や見落としのチェックは、採用担当者の印象を左右するポイントにもなります。
ここでは、最終的な仕上げとして活用したいチェック方法と、外部の力を借りた確認方法について紹介します。
チェックリストを使って最終チェックしよう
職務経歴書を書き終えたら、以下のようなチェックリストを用いて抜け漏れを確認しましょう。自分の視点だけでなく読み手の視点で見ることが大切です。
確認内容 |
チェック項目 |
1. 誤字脱字のチェック |
☐ 誤字脱字がないか複数回見直しましたか? |
2. フォーマットの統一 |
☐ フォントや文字サイズが一貫していますか? |
☐ 行間やレイアウトが整っていますか? |
|
3. スキルや経験の明確化 |
☐ 具体的なプロジェクトの成果が記載されていますか? |
☐ 使用したツール・技術が具体的に説明されていますか? |
|
4. 職務内容の記載 |
☐ どのような業務を担当したかが明確に記載されていますか? |
☐ 目標達成のためにどのような工夫をしたかが示されていますか? |
|
5. 成果のアピール |
☐ 成果が数値化されていますか? |
6. 志望動機の見直し |
☐ 志望動機が企業のミッションやビジョンに合致していますか? |
☐ スキルや経験がどのように役立つか明確に記載されていますか? |
|
7. 将来のビジョンの記載 |
☐ 将来のビジョンが具体的に述べられていますか? |
8.ポートフォリオのリンクを記載 |
☐オンラインポートフォリオへのリンクを記載していますか? |
9. ポートフォリオの内容を反映 |
☐ 重要なプロジェクトや成果物をポートフォリオに含めていますか? |
10. その他の注意点 |
☐ 企業や職種に合わせた内容になっていますか? |
☐ 内容が過度に長くなっていませんか? |
職務経歴書が完成したら第三者に確認してもらおう
自分でチェックしても、どうしても見落としてしまうポイントや、主観的な表現になってしまうことがあります。そんなときは第三者の目を借りるのが効果的です。
特に以下のような人に確認してもらうと、より精度の高いフィードバックが得られます。
- 同じ職種で活躍しているデザイナー仲間
- 転職エージェントやキャリアアドバイザー
- 人事や採用経験のある知人
ただし、すべての転職エージェントが、UI/UXデザインに特化したアドバイスやサポートを提供しているわけではありません。エージェントによっては特定の業界や職種に特化したサポートがない場合もあります。
転職エージェント「HIGH-FIVE」はIT/Web業界のクリエイティブ職を専門としており、業界に精通したエージェントによる職務経歴書や履歴書・ポートフォリオの添削やアドバイスをしています。
特にHIGH-FIVEは1人のエージェントが企業と求職者の双方を直接支援する【両面型】のため、各企業の求めるスキルや評価基準を把握しています。そのため「この企業にはマネジメント経験を強調したほうがよい」など、応募先に合わせた最適なアピール方法を提案し、選考通過の可能性を高めるサポートを行っています。
職務経歴書の完成度を高めたい方はぜひHIGH-FIVEにお問い合わせください。
まとめ
UI/UXデザイナーの職務経歴書ではスキルや経験を“どのように見せるか”が重要なカギになります。職務経歴書の基本構成を理解し、プロジェクトごとの成果や工夫を明確に示すことで、採用担当者に深い印象を残すことができます。
また、要約欄や自己PRにはユーザー視点や課題解決の姿勢を盛り込み、実務に即した内容で信頼を得ることが大切です。そして、完成度を高めるためのチェックリストの活用や第三者からの客観的なアドバイスも職務経歴書を洗練させるうえで欠かせない要素です。
自分一人で悩まず、専門の転職エージェント「HIGH-FIVE」のようなプロに相談することで、応募書類の精度が高まり、転職成功への確率を大きく高めることができます。あなたのデザイン力と経験は、必ず次のステップにつながります。焦らず前向きに、着実に進んでいってください。
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HIGH-FIVE編集部

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